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【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-53 身体の軸
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-52 オポジション
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-51 YAGP2017日本予選を終えて
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-50 成功するための準備-2
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-49 成功するための準備-1
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-48 かま足
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-47 ジャンプ
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-46 コンディショニング
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-45 筋力と筋出力の違い
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-44 運動連鎖
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-43 ピーキング
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-42 SOAP(身体の評価方法)
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-41 Clality(明確さや明快さ)
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-40 YAGP2016日本予選を終え
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-39 遠心性の動き
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-38 肩を下げる
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-37 関節可動域
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-36 RICE処置
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-35 足関節捻挫
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-34 深部感覚
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-33 バランス
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-32 目標設定
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-31 「舞台」に臨む
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-30 疲労骨折
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-29 背骨の可動域
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-28 7つの原則
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-27 YAGP日本予選
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-26 表現力を高める
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-25 代償動作
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-24 アーチとその障害
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-23 膝を伸ばす
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-22 「ドローイン」とは
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-21 海外の事情
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-20 ゴールデンエイジ
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-19 再現性
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-18 クロストレーニング
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-17 足の裏
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-16 マイナスから0に向けて
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-15 骨について
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-14 過負荷の法則
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-13 身体の条件
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-12 長母指屈筋腱炎について
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-11 ストレッチについて
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-10  梅雨時の熱中症について
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-9   肉離れ(筋損傷)について
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-8  「居て 捨てて 語れ」
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-7  アミノ酸のサプリメント
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-6  インナーマッスル
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-5  足の変形や障害
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-4  レッスン後のリカバリー
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-3  外反母趾の予防とケア
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-2  「外反母趾」
【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-1  はじめに
福山 弘 Hiroshi Fukuyama プロフィール


 
【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-53

 2017年最初の連載です。今年はどんな一年になるでしょうか?まずは3月の
 ラプリマベーラに向けて、そしてその先のそれぞれの目標に向けて課題に
 取り組み、努力を続けていきたいですね。

 今回は、身体の軸についての話です。軸の作り方はメソッドや指導者によって
 様々ですが、解剖学や運動学の見地からの理想的な軸の作り方についてお話し
 します。

 軸には、前から見た軸と横から見た軸の2つがあります。

 両脚で立っている場合、前から見た軸は当然、背骨のラインです。これには
 異論がないかと思いますが、背骨が曲がる病気である脊柱側彎症等がある場合
 はこの中心線を把握するのが複雑になります。

 横から見た軸に関しては、耳たぶ→肩(肩峰)→大転子→膝のお皿の後ろ→
 くるぶしの少し前というように解剖学的にも、重心線という一定の指標があり
 ます。

 片脚立ちになった時は、横から見た軸は両脚の時と変わりませんが、前から見た
 軸の作り方は、股関節のかたちや膝の伸び、足(足底)のかたちによって個人差
 が出てきます。

 理想的な軸を作るために、足底の中心である2番目(3番目ではなく)の指の延長
 線上で、重心線の最下部であるくるぶしの少し前、つまり足底の縦のアーチと
 横のアーチの頂点、土踏まずの中心に重心の位置が来るようにまずは立ちます。
 これはパラレルでもターンアウトで同じです。まずはこれが基本的な考えです。

 ポワントに素早く乗るために指先に重心の位置を持ってくるという指導方法もあ
 りますが、反張膝や引き上げが十分出来ない場合は、膝が反りかえることで痛み
 の原因になりやすく、また四頭筋(前腿)に力が入りやすく、身体のライン、
 スタイルに悪影響を及ぼしますので、考慮するべきでしょう。

 これもメソッドや指導方法によりますが、5番ポジションのタンジュを出す先が
 軸脚の土踏まずの前というのが基本的な教え方であるように、出来る限り軸脚
 重心もそのポジションを変えずにあるべきだと私は考えます。

 足底の重心の位置が決まれば、そこから上の積み上げ方がまた重要になってきま
 す。基本的には、重心の最下部である土踏まずの頂点の真上に、股関節が来て背
 骨に繋いでいくという立ち方が筋肉に余計な負担をかけない、つまり骨の上に立
 つ位置となります。この位置に立つためには当然かなり引き上げが必要で、内転
 筋(内腿)やお腹や腰のインナーマッスルの力が必要です。しかし、これも特に
 過度な反張膝等の脚に変形がある場合は、軸の位置を非常に定めにくくなってき
 ます。

 軸の作り方やその位置は、身体のライン作りやケガの予防にも非常に密接に関わ
 りますので、慎重に決めるべき問題ということをご理解していただければと思い
 ます。


 Miracle Bodyでは、三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
 メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
 コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
 対応出来るメニューを取り揃えております。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-52

 2016年もあと少し、今年最後の連載です。皆さんにとってはどんな1年でした
 でしょうか?今年1年を振り返る機会を持ち、また来年に向けて、次の舞台や
 それぞれの目標に向けて努力を続けていきたいですね。

 今回は私が、先日のYAGP日本予選において英国ロイヤルの校長先生のワーク
 ショップを見学中に聞いて印象的だった言葉、「opposition(オポジション)」
 についての話です。

 これは日本語に訳すと反対とか対抗という意味になります。

 踊っている中での「opposition」...それは分かりやすく言えば、右のアームス
 を動かした時の一見止まっている左のアームスの使い方を意識することであった
 り、身体の引き上げに対して床をしっかり踏むことであったりというように、
 目に見えやすい動かす側とは反対側の身体の使い方のことです。

 タンジュというパ一つをとっても動かす脚(動脚)への意識はいきやすいもの
 ですが、それに対して軸脚やアームスを含めた上半身をどうコントロールして
 使うかということは、とても難しい問題ですね。

 バーを持つ肘が下がる、もしくは肩が上がる、動脚に対して軸脚のターンアウト
 や引き上げが効かない、首に力が入ってしまう...例を挙げていけばきりがない
 くらい、「opposition」の問題は出てきます。

 解決への糸口の一つは、目から入る情報である視覚に頼り過ぎず、深部感覚を
 鍛えることです。

 以前の連載(34)でも深部感覚のお話はしました。深部感覚とは、目を閉じてい
 ても感じられる、筋肉をはじめとした身体が伸ばされる感覚や使っている、動い
 ているという感覚のことです。

 自分の身体のポジションを確かめるために、鏡はとても強い味方になってくれ
 ますが、視覚に頼り過ぎると、この深部感覚はむしろ働きにくくなります。

 身体はゴムに例えられます。深部感覚を鍛えるために、身体を大きく使い、上下
 左右で引っ張り合う感覚を付けましょう。

 呼吸も大事になってきます。息を止めて身体、特に身体の中心である胸やお腹を
 固め過ぎてしまっては、身体の末端と末端の感覚が繋がりにくくなります。

 踊りをを始めたばかりの人にはこの感覚がほとんどないかもしれません。

 簡単な振付でも、形にならない、クラシックのラインが出てこない理由の一つが、
 この「opposition」の意識がないことです。動かす側の手足ばかりに意識がいって
 しまうんですね。

 さて、アラベスクの時のあなたの後ろの手はどこにあるでしょうか?


 Miracle Bodyでは、三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
 メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-51

 YAGP2017日本予選が終了しました。毎年のことですが、子どもたちや指導者、
 親御さんのこのコンクールに掛ける想いを現場にいてひしひしと感じました。

 今年は特に明確な審査基準が提示されたコンクールであったように思います。
 というのも決選終了後に、クリストファー・パウニー先生(英国ロイヤル
 バレエ学校芸術監督)やタデウス・マタチ先生(シュツットガルト・バレエ
 ジョン・クランコ・スクール校長)から、プロのダンサーを目指すにあたり、
 基礎の大切さと怪我の予防の為の練習や指導方法に提言がありました。

 内容は主に、引き上げやターンアウト、プリエやタンジュに始まるバレエの
 基礎的な動作を確実にしてから回転等のテクニックを練習、指導すること、
 女の子がポワントを履く年齢については足の骨の成長が安定してくる11歳頃
 を目安にトレーニングを行う必要性があるということ、怪我の予防の為にも、
 もちろん踊るうえでもプリエやタンジュがすべての基本で、しっかりと安定
 して立てることが何よりも大事だというお話でした。

 私もいくつかのワークショップを見学しました。関節可動域や身体を
 コントロールする為の筋力等の身体的な条件は当然備えておくべきですし、
 基礎的な動きを習得する大切さを改めて実感しました。またそのうえで、
 音楽性やエナジーといったアーティスティックな部分を多くの審査員の先生
 が要求している場面に遭遇しました。最終的には、観客を魅了出来る舞台を
 生み出すのがダンサーの仕事ですから当然ではあります。

 回転や高いジャンプは、分かりやすく観客の目を引きますが、忘れてはいけ
 ないのはバレエはあくまでもスポーツではなく、芸術だということです。
 美しくなくてはならず、表現の一部であることを忘れてはいけません。
 今回の提言は、回り方や跳ぶ前のつなぎの動きの大切さや音楽性、表現の
 部分を指導出来ない指導者への警鐘であると私は受け止めました。

 芸術であるがうえに求められるものが非常に多いクラシックバレエです。
 ではどのように、習得していけば良いのでしょうか?

 ある動きを覚えることを、専門的な言葉で「運動学習」と言います。
 過程は三つの段階に分けられ、そのゴールは無意識・自動化です。

 1.正しい動きが分かる段階
 正しい動きとは何なのかを学習する段階です。指導者からの声掛け(聴覚)
 や鏡(視覚)を利用した動作修正等の外側からのフィードバックが有効です。
 動作の特徴を意識して覚える段階で、最初はゆっくりとした動作で行います。

 2.正しい動きを意識して行う段階
 ある動きを行ったうえで、どこ(例えばどの筋肉)が使えているいないかを
 認識する段階です。固有感覚と言って、動いている本人自身の内側の感覚を
 頼りに動きを修正をしていきます。声掛けを減らし、鏡を見ずに、バー
 (支持物)を持たずに、速度も変化させていきます。もし正しい動作の知識
 が不足している場合は、再度前の段階からやり直すことも必要です。

 3.正しい動きを無意識で行う段階
 動きに注意を向けず無意識的に動作を行う段階です。この段階では、外部の
 環境に注意を向け始めることが可能になります。それは例えば音楽や周りの
 人や物であったり、表現するうえで必要なイメージであったりします。
 この段階での頻回な外側からのフィードバック(必要以上の声掛けや鏡の見
 過ぎ)は過剰修正を起こし、学習が形成されにくくなります。

 このことは過剰な親の干渉が、自分で考えない誰かに頼り過ぎる自立(自律)
 しない子どもを作るのと同じメカニズムかもしれません。今回スカラシップを
 貰ったメンバーは、自分の頭で考えられる自立した子どもたちが多かったで
 あろうことは決して気のせいではないかと思います。


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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-50

 この連載も50回目を数えます。YAGP2017日本予選まであと2週間程となりま
 した。今回は前回に引き続き、大きな舞台で力を発揮するために必要な
 「成功するための準備」その2をお届けします。準備の仕方は個々に合った
 方法を見つけていかなければいけませんが、是非参考になさっていただけ
 ればと思います。

 <本番試合の1〜2週間前>
 連載43でもお伝えした「調整(ピーキング)」を行います。その調整は
 いわゆる心・技・体のバランスを考えて行いましょう。

 舞台でパフォーマンスを最大限に発揮するために、最適だと考えられている
 調整方法は「練習量を減らして、強度や負荷をそのままか、少し上げる」
 という方法です。本番直前1週間〜2週間かけて練習量を減らしていき、体調
 を整えれば、心にも余裕が持てます。リハーサルを本番通りのテンションで
 短時間で集中して行い、その後の不要な反復練習を減らすというのが理想で
 しょう。ただしそのためには本番同様に1回に掛ける集中力が必要ですので、
 単純に時間や量を減らすだけでは、駄目です。

 体:体調を整える。
 本番前になると、「何かやり残している」「あの部分を完璧にしたい」と
 普段よりも繰り返しハードなお稽古をすることもしばしばです。ですが、
 疲れを引きずっていては、肝心な本番に悪影響を及ぼしかねません。本番が
 ピークとなるよう調整することが大事になってきます。また疲れて集中力を
 欠いていては、舞台生命を左右する大きな怪我につながりかねません。

 技:テクニックに関して。
 これは日々の積み重ねをいかに論理的に行ってきたかが問われます。上手く
 いく、上手くいかないには、必ず原因、理由があります。偶然やまぐれで
 成功したものは、ここぞという大事な舞台では使えません。テクニックに
 自信を持つために、自分の身体の仕組みを知り、丁寧に身体を整え、その
 使い方を常に確認しましょう。こちらの連載でもよく登場する身体を準備
 するための自分なりのルーティンワークを持てれば強いですね。

 心:心理的準備。
 本番に向けて、シミュレーションを行いましょう。本番の舞台会場が初めて
 の場合は、一度会場までの行程を下見しておくと安心感につながります。
 舞台上から見た風景や観客、審査員、会場の雰囲気、そこでどんな踊りを
 するかをイメージします。迷いや不安をなくすことが、自信に繋がります。
 身体のケアの基本は、睡眠、栄養、休養ですが、起床時間や食事の取り方、
 練習の時間までの過ごし方をコンクール当日通りシュミレーションすること
 も重要です。

 <本番直前の準備>
 本番直前の過ごし方は、出来るだけ毎日のペースを崩さないようにし、家族
 やお友達とのプラス思考の会話等でリラックスを心掛けましょう。

 どうすればより良い踊りになるか、ウォーミングアップやレッスンで身体を
 準備する、「今自分が行っていること」に意識を集中することが大切です。
 順位や結果、過去や未来を考えないことです。そして本番へ今持つパフォー
 マンスのすべてを発揮出来るよう臨みましょう。

 大切なのは、本番までにしてきた「準備」、その過程です。成功という結果
 は、この準備が出来た人だけが得ることが出来ます。時間を掛けて苦労して
 準備したものは、簡単には色褪せず、そしてそれに対して人は感動します。
 皆さんも良い結果を出すために何をするべきか再度考えてみてください。


 Miracle Bodyでは、三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-49

 YAGP2017日本予選まで1ヶ月半を切りましたね。コンクールや舞台は通過点に
 過ぎないと言いますが、やはりユースでの評価はダンサーとしての将来を左右
 する特別な舞台でしょう。大事な大舞台で力を発揮するために必要なことは、
 「成功するための準備」をすることです。当たり前と思われるかもしれません
 が、これが意外と出来ていないものです。今回と次回の連載でその「準備」の
 仕方の一例を上げていきます。

 大舞台で力を発揮するために。

 <コンクール前の準備>
 (1)コンクールが決まったら、目標を定め、そこまでに至るプランを考えま
 しょう。大切なのは、どうせ出るなら1位を目標にするべきだということです。
 現実的な目標を立てることももちろん大事ですが、限界を作ってしまうのは
 自分です。特に伸び盛りの小中学生は、今の自分にはその実力がないと考えて
 いても1位を目標に据え、そのために何をすべきか、何をすればそこにたどり
 着けるかをより具体的に考えます。身体そのもの骨格的なことなのか、ターン
 アウト、回転やジャンプ等のテクニック、はたまた表現力なのか、今の自分に
 何が足らないのかを考えてみましょう。

 (2)より良いレッスン環境を整え、より良いレッスンを行うために、ポジティ
 ブな言葉づかい、発想を常に意識します。周りの人との会話やコミュニケー
 ションは良くも悪くも自分自身に反映されます。朝一番、自分の気持ちに
 スイッチを入れて、元気に「行ってきま〜す」と家を出たいものです。スタ
 ジオに着いたら、指導者の先生にも気持ちの良い挨拶をしましょう。心の準備
 が出来ている人ほど気持ちの良い挨拶が出来るものです。

 (3)お稽古場では身体のコンディションをチェックしながら、ウォーミング
 アップ、身体の準備です。目標のため、自分が今日したいこと、やるべきこと
 を確認しましょう。先生に言われたことだけをするのではなく、自分自身で今
 必要なことを考えます。なぜこの練習をするのかを常に考えて取り組みましょ
 う。練習のための練習ではなく、常に目標とする舞台で踊っている自分を
 イメージして、本番の舞台のための練習をすることです。

 (4)他人の発言にくよくよしない人になりましょう。お稽古で出来ないことが
 あるのは当たり前です。先生に指摘されたこと、それをどう捉えられるかが
 大切です。もし友達に嫌味なことを言われても、最初に立てた目標を思い出し
 てください。目標は今の少しずつの積み重ねです。感情的な部分を受け取り
 過ぎず、自分に必要な情報を淡々と受け取りましょう。うまく出来ないことが
 あると、自分を叱ったり、他人を非難しないと次の一歩が踏み出せないと
 勘違いしている人も少なくありません。でも、自分や他人を非難しても何にも
 生まれません。私たちは、過去の嫌な出来事を思い出してやる気をなくして
 しまったり、まだ分からない未来のことを思い煩って不安になったりするもの
 です。ストレスをわざわざ自分でためてしまう必要はありません。

 これらはあるメンタルトレーニングの一例です。こうして毎日自分の気持ちを
 確認することが「最高の準備」となりえます。

 昔から心・技・体と言いますが、心の部分はやはり大切です。練習を徹底して
 楽しむこと、そして自分にチャレンジする楽しさを経験しましょう。プラス
 思考で、本番が楽しみで待ちきれないといった気持ちになる努力をしましょう。

 伝統的に日本では練習を多くやればうまくなるという考え方がされてきました。
 きつい練習をして、追い込めば、精神力が強くなる人もいるかもしれません。
 ですが練習のし過ぎは、集中力の低下を招き、ケガのリスクを高めます。
 大事なのは、やはり質の高い、内容の濃い、中身のある練習です。

 それでは目標の設定と「準備」を始めていきましょう。それこそが上達の道へ、
 目標へと自分を導きます。

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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-48

 夏のスクール発表会・公演も終わり、次は10月のYAGPに向けてチャレンジして
 いく期間です。長い休みの期間中は、集中してレッスンが出来ますね。

 土、日の休みが消え。夏休みが消え。冬休みが消え。友達が遊んでる時に
 練習してた。だから今がある。

 というのはメジャーリーガーのダルビッシュ有投手の言葉です。ですが、ONと
 OFFの切り替え、遊びも大事です。間違いなく彼も遊んでいたと思います(笑)。

 ですがダルビッシュ投手は、練習の質やトレーニング、食事や身体のケアを
 含めてコンディショニングの方法等について常に研究して取り組んでいる
 そうです。

 どの世界でも同じです。ここぞという本番で力を発揮するためにどうすれば
 良いのか?という自分の考えがあり、頭のスマートさ、良さがパフォーマンス
 にも影響してきます。

 インターネットで検索すれば、正しい情報も間違った情報も手に入れられる
 時代です。溢れかえっている情報を、選ぶ目、見る目が必要になってきます。

 木を見て、森を見ずという言葉があります。

 物事の一部分や細部に気を取られて、全体を見失うこと、全体の把握が出来て
 いない状態を例える言葉です。

 バレエに置き換えてみると、例えば「かま足」は皆さんがよく注意される
 ポイントであると思います。

 ではかま足を改善するには、果たして足首の向きだけに捉われていていいの
 でしょうか?

 かま足は、もちろん足首単体をコントロールする力や足の甲の可動域が大きく
 影響します。ですが、姿勢を始めとして引き上げやターンアウト、膝の伸び等、
 身体の繋がりすべて、そしてそのどこかが大きく影響することもありえます。

 まずはかま足ではないポジションを理解することが大前提です。これは当たり
 前のように思うかもしれませんが、絵に描いたような真っ直ぐな脚ならば問題
 ないでしょうが、人間の身体はそんなに単純ではありません。

 O脚や足のアライメントの変形が絡むと意外とかま足ではないポジションという
 のを正確に把握出来ていないものです。(逆に言えば、これが分かっていれば
 脚の変形は予防しやすいです。)

 次に大事なのは、動きの最中に身体の中で働きを邪魔しているところ、働きが
 悪いところを探すことが必要になってきます。これが動作分析、身体の動きを
 見るという作業なわけですが、先程書いたように、それは背骨やお腹であった
 り、股関節や膝の影響であったりするものです。

 ある程度の方程式は存在しますが、人によってその場所は違います。ですから
 自分の身体の特徴を知り、見極める必要があります。

 良い指導者は、この動作分析をする能力が優れていて、なおかつその修正の
 ための注意するべきポイント等、的確なアドバイス、選択肢を持ち合わせて
 いるものです。


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◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-47

 月末のスクール発表会・公演まで、もう少しです。以前43の回でお話しした
 ピーキングを是非実行出来ると良いですね。

 今日はジャンプのお話です。高くジャンプが跳べない、ジャンプ力がない
 というご相談をよく受けますが、そんな方におすすめなのが「プライオメトリ
 クス」というトレーニングです。

 このプライオメトリクスは、筋肉や腱の伸ばされると縮もうとする性質、伸張
 反射を利用したジャンプ力、瞬発力を高めるために行うトレーニングです。

 バレエのジャンプにおいてこの伸張反射を利用するためには、出来るだけ着地
 (接地)の時間を短くする必要があります。またプリエの角度も、実はあまり
 深過ぎては駄目です。プロの男性ダンサーのマネージを見ると、このことは
 良く理解出来ると思います。

 伸張反射を利用したバレエ以外の動きで、皆さんがおそらく一番馴染みがある
 のは、縄跳びです。縄跳びは、それほど膝を曲げて行いませんよね。そして
 二重跳びの着地の時間はほんの一瞬です。またリズミカルに手と足を同時に
 動かさなければ引っ掛かってしまいますので、これはジャンプやアレグロの
 ためのとても良いトレーニングとなります。

 この伸張反射は神経の働きによって起こりますので、神経系のトレーニングに
 分類されます。神経系は、繰り返し行わなければ発達しません。新しい刺激を
 どんどん神経(脳)に加えることによって、瞬発力やスピードが向上していく
 のです。

 またジャンプは、アームスを上手く使い上半身の重心の位置を高く保つ必要が
 あります。そのためにはやはり引き上げが鍵となります。

 特にマネージのような連続したジャンプで、忘れてはいけないのが引き上げを含
 めた上半身(体幹)の強さです。高く速いジャンプをするには、身体の真下に脚
 を踏み込む必要があります。上半身が下半身の真上に確実に追いつき、先行して
 いかなくては、加速による慣性の力に負けて、上半身と下半身が分解したような
 動きになってしまいます。

 アレグロが苦手という方も多いと思いますが、まずは着地時間を短く、滞空時間
 を長くするようなジャンプが出来るように練習をしてください。アレグロの曲は、
 スタッカートが多用されていますから、音楽、曲をよく聞いて動けば自然とその
 ように動きたくなる、そうなれば良いですね。



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◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-46

 7月のスクール発表会・公演に向けての練習は順調でしょうか?本番まで
 2ヶ月を切りましたので、これからは踊り込みの時期ですね。舞台に向けて
 新しい課題にチャレンジすることで、出来ることも増えていくでしょう。

 クラシックバレエだけでなくどのスポーツの世界においても、トレーニング
 に関しては、「ショートカットはない」ということが再認識されています。
 身体の持つ能力を高めるためには、日々の積み重ねしかないということです。

 ですが同時にやみくもにトレーニングをするのではなく、パフォーマンスを
 より効率的に高めるためにどうするかという考え方、そのやり方を見直して
 いこうという流れが主流になってきています。前回お話した筋出力をはじめ、
 いかに身体を機能させるか?働かせるか?を追求していくというのが今の流れ
 になっています。

 それに加えて、怪我なく常に高いパフォーマンスを発揮し続けることが、日々
 のレッスンの中で求められ、そのための「コンディショニング」が重要視
 されるようになってきました。

 コンディショニングとは、現在の身体の調子と目標とする身体の調子のギャッ
 プを少なくするプロセス、作業のことです。バレエで具体的言えば、踊りの
 動きを作る筋肉や関節の状態を良くする、柔軟性を取り戻すためのストレッチ
 やマッサージ、筋膜リリース等がこれに当てはまります。

 さらにコンディショニングには、取り戻した柔軟性、拡げた可動域いっぱいに
 身体を安定してコントロールして動かせるということも含まれます。

 身体が思ったように動かせない時、固まった筋肉によって可動域が制限されて
 いる場合ももちろんありますが、特定の筋肉に、例えば足の指や足裏の筋肉に
 つながる神経が活性化されていないことが原因で動かせないということもあり
 ます。

 この場合、動かしたい筋肉を動かす練習をすることで、動きが改善することが
 あります。やみくもな筋力トレーニングではなく、身体の機能、働きを理解し
 ながら動かす練習をすること、神経から筋肉への刺激を適正化することが、
 パフォーマンスの効率を高めることになるのです。

 コンディショニングは、このように2段階に分けて行うものですが、日々継続
 的に身体の変化を感じられることが、コンディショニングの大きな目的の一つ
 でもあります。毎回同じルーティンを行うことで自分の今日の調子を知ること
 が出来ます。そしてその改善方法、調整方法を知り、自らコンディショニング
 を行うことで、不安や緊張を感じることなく本番に集中して臨めるようになる、
 舞台で最高のパフォーマンスを発揮出来るダンサーを作るのです。

 本番前にいかに特別なことをしないかということ。日々の積み重ね、そして
 そのやり方を見直す準備の期間にもしてください。


 Miracle Bodyでは、三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
 メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
 コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
 対応出来るメニューを取り揃えております。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-45


 子どもたちは、こうべ全国洋舞コンクールが終わり、7月のスクール発表会・
 公演に向けてレッスンしていることでしょう。

 今回は筋力と筋出力の違いについてお話したいと思います。

 お腹の引き上げや出っ尻はお教室ではよく注意されることですよね。ターン
 アウトをすると骨盤が前傾した状態になってしまう人は、腹筋や背筋が弱い
 ので鍛えることが必要だと言われます。腹筋や背筋を鍛えることでこれらの
 問題が解決する場合があるかもしれません。ですが、それだけで解決しない
 場合があることも事実です。

 特別重たい道具を使わない踊りには、筋力ではなく、筋出力という考え方が
 おススメです。正しいポジションに身体を持って行けば、必要な筋肉が働く、
 筋出力が発揮されるという機能が私たちの身体には備わっています。

 正しいポジション、アライメントやプレースメントという言葉が使われる
 こともありますが、簡単に言えば、姿勢のことです。

 その姿勢にならなければ、特定の筋肉が働かない。筋トレをどれだけしても
 問題が改善しない場合は、筋力がないのではなく、その力が発揮出来ない
 状態であることに焦点を当てるべきでしょう。

 筋出力低下の原因として、姿勢の問題以外に、神経起因のものと筋肉起因の
 ものがあります。神経起因ものはまた、いわゆる麻痺や神経痛による筋出力
 低下のものもありますが、子どもの場合は特に、筋肉を動かす神経系が未発達
 で筋出力が発揮されていない場合が多くあります。この場合はもちろん使われ
 ていないので筋肉量そのものもやはり少なく、筋力自体も弱い状態と言える
 でしょう。神経系を発達させることにフォーカスしたトレーニングもやはり
 あります。

 筋肉起因のものは、肉離れ等のケガを除けば、単純な動作の繰り返しによる
 使い過ぎにより筋肉が硬直していることが筋出力低下の原因の場合が多く
 あります。これはやはりストレッチやマッサージ等で緩める作業を行わなけれ
 ばいけません。いくら正しく使おうと思っても思ったように身体が動かない。
 それは筋力不足ではなく、固まっているので使いたくても使えないという
 筋出力不足な状態というわけです。

 身体を良い状態に維持すること。レッスンやトレーニングも大事ですが、
 その重要性を改めて考えてみてください。

 ところで、ゆっくり歩く時に脚にかかる重さは、体重の1.2倍(40kgの人で
 48kgの重さ)というデータがあります。走っている時は約3倍、ジャンプ
 の時は約6倍。そう考えると、速く動く、高く跳ぶことに関しては、やはり
 筋力が必要ですね。


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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-44

 ラ・プリマベーラコンサートお疲れさまでした。前回は本番を迎えるに
 あたって直前の調整方法について解説しましたが、いかがでしたか?
 上手く調整出来た方も、そうでなかった方も、今回の経験を是非次回の
  舞台の時に活かしてください。試行錯誤して、自分なりの最善の方法が
 見つけられると良いですね。

 今回は運動連鎖という考え方についてです。身体の連動という言葉にも
 置き換えられます。身体は各関節で繋がっていて、それぞれの関節が
 働き合って一つの動きを作り出しています。

 ダンサーでなくとも、アスリート、例えば野球のピッチャーや100m走の
 陸上選手のフォームは良い選手であればあるほどとても綺麗で、力強い
 ものです。うまく関節が連動して、地面やボールにスムーズに力を伝える
 ことが出来るからです。

 運動連鎖には2種類あって、
   OKC:Open Kinetic
   Chain:オープン・キネティック・チェーンと、
   CKC:Closed Kinetic
   Chain:クローズド・キネティック・チェーン
 があります。

 身体の末端が自由(Open)に動くのが「OKC」で、末端が固定(Closed)
 されているのが「CKC」です。

 バレエで例えてみれば、アームスの動きは末端である手先が固定されず
 自由な動きをしますのでOKCで、プリエの脚の動きは末端である足先が床に
 付いているのでCKCとなります。CKCは床からの力をもらえるので安定した
 動きを生み出し、OKCは自由ですが不安定になりがちです。

 この運動連鎖という考え方でバレエをする皆さんが知っておきたいことは、
 レッスンでは、バーからセンター、バレエシューズからトゥシューズ、
 タンデゥからグランバットマンそしてジャンプといった順番が、CKCからOKC、
 固定から自由といった段階をきちんと踏んでいるということです。

 ですが自由に動けることは、不安定さにも繋がります。

 バーレッスンは得意だけど、センターになると急に上手く踊れなくなる。
 トゥシューズで立つのが苦手。タンデゥでは足の甲を出せるけど、グラン
 バットマンやジャンプの時に綺麗に甲が出ない。

 こういったお悩みはないでしょうか?

 もちろん出来ないのにはいろんな原因がありますが、一つ解決の近道になる
 キーワードは上半身の安定です。バーを持っている時のような上半身や
 アームス、背中の安定感があれば解決することが実は多くあります。

 トゥシューズはドゥミよりも床との摩擦面が減りますし、ジャンプは身体の
 どこも固定されていない究極のOKCですから、末端である足先まで力を伝える
 のが難しいのです。

 まずはバーレッスンで正確な身体の使い方が出来るか?そしてセンターでも
 その背中で同じ使い方が出来るか?反対に言えば、バーを持つ手に頼り過ぎず、
 センターと同じような使い方が出来ているかを確かめる必要がありますね


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◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-43

 ラ・プリマベーラコンサートの本番まであと少しです。ここ数年、本番直前
 のお稽古で怪我をする方を何人か診ています。疲れて集中力を欠いていては、
 舞台生命を左右する大きな怪我につながりかねません。そこで今回はピーキ
 ングについて書いてみようと思います。

 本番前になると、「何かやり残している」「あの部分を完璧にしたい」と
 普段よりも繰り返しハードなお稽古をすることもしばしばです。ですが、
 お稽古の疲れを引きずっていては、肝心な本番に悪影響を及ぼしかねません。
 ピーキングの考え方では、心身ともに疲れを残さず、本番がピークになるよう
 調整することが大事になってきます。

 スポーツにおけるピーキングでは、最も大事な試合でパフォーマンスを最大限
 に発揮するために、直前1週間から2週間かけて練習を減らしていきます。今、
 最も主流のやり方としては、「量は減らしても強度や負荷はそのままか、少し
 上げる」パターンというのがあります。

 舞台に置き換えれば、本番通りのテンションでリハーサルを行い、後は簡単に
 ダメ出しの箇所を確認するという感じでしょうか。本番直前は、不要な反復
 練習を減らして、短時間で集中して行うようにすれば、翌日の疲れも残りに
 くくなります。ただしそのためには本番同様に1回に掛ける集中力が必要です
 ので、単純にお稽古の時間や量を減らすだけでは、駄目だということです。

 疲労感というものは感覚的なものではありますが、疲労度の計測として今使われ
 ているものとしては、日々の1分間の平均脈拍から比較しての平均脈拍数よりも
 5〜10拍程度高くなったら=疲労状態というものもあります。最近は簡単に計測
 出来るアプリもありますので、是非参考にしてみてください。

 あとはやはり食事と睡眠でしょう。ピーキングの食事方法としてスポーツの世界
 では、カーボローディングやカフェインローディングという方法も行われていま
 が、極端な食事方法は体調を崩しかねません。いずれ試すにしても、本番より
 少し前の期間で試されると良いかもしれませんね。

 普段、舞台に立つ皆さんが心掛けたいのは低糖質で高タンパクな食事です。
 ですが、本番前には糖質は必要でしょう。糖質、炭水化物は消化吸収も良く、
 エネルギーに転換されやすいです。本番前やお稽古前の食事のタイミングは、
 3時間以上前に食べるのが良いとされていますが、これも個人差がありますので
 いろいろと試してください。

 当然、お稽古前後での身体のケアも大事になってきます。睡眠、栄養、休養。
 改めて言う必要もないでしょうが、これらは周りのバックアップがあってのもの
 です。支えてくれている皆さんに感謝する気持ちも忘れたくありませんね。


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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-42

 ラ・プリマベーラコンサートまで1ヶ月と少しです。お稽古は順調に進んで
 いますか?最近は、スマホ等で動画を簡単に撮影することが出来ますので、
 自分の踊りを確認して修正することも出来ますね。

 「SOAP」という言葉を知っているでしょうか?これは、医療やスポーツの
 現場で行われている身体の評価方法です。

 なぜ、ポアントでバランスが取れないのか?
 なぜ、姿勢が崩れて、正しく身体を動かせないのか?
 なぜ、足首に痛みが出るのか?

 それらには必ず原因があります。その原因を知り分析することで、改善方法
 を探さなければ問題は解決しません。オーバーワークという問題もあります
 し、必ずしも長時間レッスンすれば上手になるというものではありません。
 それぞれ段階を踏んで問題を解決していく、その方法や方向性を指導者と
 生徒の双方で共有することが効率的に改善していく近道となります。

 SOAPのSは、Subjective Data(主観的情報)です。
 自覚的に自分の状態がどう見えているのか?自覚症状はあるのか?自分で
 する評価です。自分がどう踊りたいかという目標やイメージがあることも
 大事になってきます。

 Oは、Objective Data(客観的情報)。
 指導者や周りの方がする評価です。プレースメントや筋バランス、柔軟性、
 音楽性等々…、その場その場で踊りに必要な要素はたくさんあります。

 Aは、Assesment(評価)。
 主観的情報と客観的情報を比較してみます。この差がないことが踊りとしても
 身体的にも良い状態となります。

 Pは、Plan of Action(計画)。
 主観的情報と客観的情報を照らし合わせた現状から目標に向けての計画を考
 えます。これをどちらか一方ではなく、指導者と生徒の双方で共有出来ている
 ことが良い関係とも言えます。

 どうでしょうか?特に小さい子たちは、意外と自分で自分の踊りを分かって
 いないものです。年齢が上がるにつれ、自分のことを客観視することが出来て
 きますが、それが早ければ早いほど、そして正確であればあるほど、上手に
 なっていくものです。

 また指導者は、自分と生徒の評価が一致しているのかを再度確認するという
 作業も大事になってきます。その評価が双方でずれてくると関係が上手くい
 かなくなってくる、良いダンサーが育たなくなるものです。

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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 

 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-41

 2016年最初の連載です。いろんな情報が氾濫する時代ではありますが、積み
 重ねて来た経験や考えをもとに、今年も皆さんのお役に立てるような情報を
 ピックアップしてお伝えしていければと思います。

 今年は4年に一度のオリンピックの年ですね。今やダンサーにも、アスリート
 並の身体能力、パフォーマンスが求められる時代です。この機会に、他の
 スポーツのトレーニングや試合までの調整の仕方等にも興味を持ち、参考に
 してみると良いかもしれません。

 YAGPのジャッジシートの最初は「Clality」という項目です。「Clarity」は、
 明確さや明快さ、明晰さ、純粋さ、清澄さ等と日本語に置き換えることが
 出来ます。振り付けられた踊りを無駄なくクリアで美しい動きとするために、
 クラシックバレエには決められたポジションがあり、「Turn out」や「Foot
 work」のようなテクニックがあります。

 フィギュアスケートやシンクロナイズドスイミング、新体操等の芸術系のス
 ポーツを除き、一般的なスポーツと違いクラシックバレエは、記録を競いま
 せん。決められたポジション、制限された動きの中でテクニックや表現力、
 芸術性が求められます。

 またクラシックバレエにおいては、どのようなスタイル、身体つきであって
 も良いということはなく、首や腕が長く、身体が引き上がり、股関節が開き、
 膝や足の甲が伸びるといった美しい身体のラインが求められ、そのことが観
 る人を魅了します。

 ここで求められる身体のライン作りは、正しいポジション、プレースメント
 で踊ることによってのみ作られます。

 また、この関節や筋肉のプレースメントを正すことは怪我を予防することに
 つながります。アスリート並のパフォーマンスが求められるダンサーにとって、
 身体のライン作りと同時に、怪我をしない身体を作ることはとても重要なこと
 です。

 そしてポジションを形作る関節や筋肉のつながりを感じ、「Turn out」に
 代表される内側から外側へという身体の動きをエネルギーに転換することで
 踊りが「表現」へと変化していきます。

 身体のライン作りにおいても、怪我予防においても、そして表現においても、
 「Clality」はキーワードとなります。そのための礎となるのがバーレッスン
 です。バーの助けを借りながら、鏡を見ながら、身体の各部位のポジション、
 プレースメントを確認する、そして無駄なくクリアで美しい動きにしていく
 のです。さあ、年の初めはもう一度、基礎に戻ってからレッスンを始めて
 いきましょう。


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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama



 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-40

 こんにちは!MiracleBody(ミラクルボディ)の福山です。
 YAGP2016日本予選が終わり、早いもので12月、今年最後のめるまがです。

 今年を振り返ってみて、自分の身体に何かしら変化はありましたか?一つ
 一つの積み重ねと新たな挑戦をすることで壁にぶつかり、それを乗り越え
 ていくことでしか新たな道は開けません。

 私自身プロの舞台を経験した後、今になって日々感じることは、舞台上や
 レッスン中に起こっていることは、いつか別の場所や別の時期でも起こり
 うることだいうこと。乗り越えられなかった(問題を解決出来なかった)
 そのシチュエーションがまた別のタイミングで自分に降りかかるというこ
 とは人生ではよく起こりえますよね。

 皆さんはバレエを通して、身体の使い方や音楽性、表現方法を学び、また
 課題に対する取り組み方、教師や友だちとの人間関係の作り方等、様々な
 経験をしているはずです。

 今回、会場でYAGP日本予選の決選を観て、入賞してスカラシップを貰う子ど
 もたちとそうでない子どもたちは何が違うのかを私なりに考えました。もち
 ろん入賞すること、スカラシップを貰うことだけを目標とはしてほしくない
 ですが、そのことでその先の道が切り開かれていくことは間違いありません。

 他のコンクールとは違い特にYAGPで感じるのは、バリエーションの出来不出
 来が必ずしも評価を左右しないということです。実際、決選の舞台ではいく
 つかの失敗があっても、入賞している子どもたちが多くいました。

 では何が評価を左右するのか?ここでは将来、プロとして舞台に立つに値す
 る人間になれるかどうかが問われている気がするのです。

 身体的な条件に恵まれていることは絶対です。それは将来も何事にも代えら
 れない武器となります。身体的な条件は先天的なものも大きく影響しますが、
 日々のレッスンで積み重ね、作り上げていくものですので頑張りましょう。

 同じようにテクニックは当然あるに越したことはないですが、一番大事なの
 は、舞台の本番でそれを出せる意志の強さ、自分に対する自信や確信です。
 それこそが、持てる身体の条件を発揮し、テクニックを支え、そして踊りを
 表現や音楽性へとつなげます。

 では意志の強さや自信、確信はどのようにしたら手に入れることが出来るの
 でしょうか?

 答えはもちろん、皆さんの中にあります。私が一つだけ言えることは、レッ
 スンの中で、日々の中で、「感じること、そして考えること」です。

 今回のYAGP日本予選では、自分を知るために、まずは自分の身体のことを知
 りましょうという趣旨でセミナーを開催しました。自分の身体は、どこまで
 ターンアウトが出来るのか、どこまで膝が伸びるのか、足の甲が出るのかと
 いうことを、子どもたち自身に実際に身体を触ってもらいながら感じてもら
 いました。

 なかには自分たちの可能性に驚いてる子もいました。自分を知ることは意外
 と難しいものです。それだけまだ身体を使い切っていないということです。

 極論、いつか皆バレエを辞める時が来ます。でもバレエで起こっていること
 が、バレエ以外でも起こりうるのです。その場でその場で何を感じ、どう考
 え、どのように対処するかによってその後の道が変わるものなのかもしれま
 せんね。その力を今こそ、養っていってもらいたいと思います。


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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-39

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 昨年のYAGP日本予選から1年が経ちました。前回の表彰式で入賞者の皆さん
 のスタイルの良さを見て、身体作りの大切さを再認識したのを覚えています。
 普段の積み重ねすべてが身体に現れ、そして舞台に出ます。その瞬間のため
 に最後まで努力出来たものだけが生き残れる世界です。

 今年も出場する子どもたちは、最後の追い込みの時期になります。でも追い
 込み過ぎては身体の免疫力も下がります。気温が低く乾燥した季節は風邪を
 ひきやすくなりますので、体調管理には細心の注意を払い、本番に臨みたい
 ですね。

 今日は表現で求められる遠心性の動きの話です。舞台では、エネルギーを観客
 に届ける、相手に気持ちを伝えるといった表現が求められます。 「手を遠くに」
 「足を伸ばす」「お腹や背中を引き上げる」といった身体を伸ばし、使い切る
 ことが、エネルギーへと転換されるのです。

 YAGPのジャッジシートにも「Energy」という項目があります。もっとターンア
 ウト出来ないか?膝や甲が伸ばせないか?お腹の引き上げは?アームスを大き
 く使えないか?非日常の舞台ですからまずは大げさでもいいのです。おかし
 かったら宗田先生が止めてくれるでしょう(笑)。とにかくこだわってください。
 それが身体に、表情に、目に現れます。

 先日、第28回ローザンヌ国際コンクールの映像を見る機会がありました。清水
 健太さんや木田真理子さん、坂地亜美さんといったソウダバレエスクール出身
 のダンサーをはじめ日本人がたくさん決選に残った年です。身体はもちろん
 まだまだ未完成な部分もありますが、入賞した皆さんはとても力強い表情で身
 体を使いきっていたのが印象的でした。踊り終わってからの袖や控室でもまだ
 踊り足らないような人もいました。

 さてエネルギーに変わるこの遠心性の身体の動きや使い方ですが、やはり身体
 が、筋肉が疲労していては出来ません。疲れている時、もしくは風邪をひいて
 熱が出た時は、身体が硬いなと感じることがあると思います。うまく身体が伸
 びて、ストレッチしてくれないのです。ちなみに発熱で筋肉痛になるのは、免
 疫作用で、筋肉を痛くすることによって、身体を動かすのではなく、安静にし
 て回復させるための自己防御機能ということです。

 話は戻りますが、身体作りは日々の積み重ねです。すぐに変わるものではあり
 ません。明日明後日のための少しずつが、1年後の大きな変化をもたらします。
 本番前は焦らず「自分なり」の調整を上手くしてくださいね。


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◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-38

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 子どもたちは、YAGPに向けてさらに踊り込みをしていく時期ですね。今日一日
 のレッスンでしっかりと使える身体にするために、そして未然にケガを防ぐ
 ためにもレッスンの前にストレッチ等を通して自分の身体の状態をチェックし、
 準備する習慣をつけていきましょう。

 YAGPのジャッジシートにもあります「Upper Body」「Port de Bras」の項目。
 クラシックバレエにおいて、脚や体幹だけでなく、上半身や腕の使い方は、
 とても重要です。男性はリフトで女性を持ち上げますので、当然筋力を鍛える
 必要があります。女性は筋力的にはそれほど必要としませんが、繊細に、そし
 て優雅にコントロールして使うための感覚作りをしなければいけません。脚の
 使い方とともにこだわってほしいところです。

 肩が上がったり、肘が下がる、手首や指先に力が入り過ぎている、もしくは
 力が抜けてコントロール出来ないというのはよくあるケースです。アームスや
 上半身で注意するべきところはたくさんありますが、今回は肩について考えて
 いきたいと思います。

 肩を下げなさいと先生から指摘されることはよくあると思います。ではどこを
 使って肩を下げればよいか考えてみてください。

 解剖学的には、肩の関節とは、肩甲骨と上腕骨から成る肩甲上腕関節です。
 さらに肩甲骨は鎖骨とつながっています。ですから肩が上がっているという時
 は、必ず肩甲骨、上腕骨、鎖骨の位置も上がっています。骨の位置、関節の位
 置の左右差や正しい位置を見れるようになれば、上達も早まるでしょう。

 肩を下げる時に、上腕骨や鎖骨を下げるというのも一つのアプローチではあり
 ますが、ここはオーソドックスに、鎖骨と上腕骨の両方につながる肩甲骨を下
 げるというのがよいでしょう。また肩の位置は上下だけでなく、前後にも動き
 ますので、下げるだけでなく、肩の位置をあるべき位置に安定させる感覚も大
 切です。

 肩甲骨を下げる筋肉は主に背中の筋肉です。ですから背中の感覚というのをよ
 く注意されますね。また肩にはゴムチューブ等のトレーニングで鍛えるインナー
 マッスルがあり、それらが適切に働くようにしておけば、ポールドブラでの肩
 関節の位置が安定してきます。

 肩関節は、胸郭のアライメントが崩れている場合(バレエの先生は、胃が開く、
 肋骨が出ていると言った表現を使います)、にも余計な力が働き、不安定で、
 上がりやすくなります。そして胸郭のアライメントは、骨盤のアライメントに
 強く影響を受けますのでチェックが必要です。

 また肩関節の柔軟性自体が、背骨の可動域、特にアラベスクのように背骨を反
 らす動作に影響しますので、これはレッスン前にチェックしておきたいポイン
 トですね。

 今回は肩について考えてみました。大きな筋肉が少ない肩関節は、股関節等の
 脚の関節や背中と比べて柔軟性が比較的早く改善していきやすいです。また脚
 に疲労があったり痛みがある時も、アームスや上半身は使えますので、しっか
 りと練習しておきたいものです。


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◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-37

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 夏の暑い時期も過ぎ、子どもたちはYAGP日本予選に向けて、ますますレッスン
 を頑張っていることでしょう。

 関節可動域という言葉は皆さんも聞いたことがあると思います。これは関節の
 動く範囲や柔らかさ、身体の柔軟性という言葉に置き換えることも可能です。

 クラシックバレエにおいて、身体が柔らかいということは絶対的な武器になり
 ます。でも身体は柔らかい、可動域は広いけど、軸が取れずに不安定な踊りに
 なってしまう…ということもよくあることですね。特に中学生までの筋肉が
 発達していない子どもたちにはよく起こりえる現象です。

 では単純に腹筋や背筋を強くすれば、身体が安定するのか?今回はそのあたり
 について考えてみたいと思います。

 関節の動きに関しては、可動性と安定性の2つがあります。可動性のみを必要と
 する関節はなく、必ず安定性(関節がずれないようにする能力、言い換えれば、
 軸を取る能力)も必要となります。

 身体の安定、関節の安定性を決めるのは、姿勢やアライメントの感覚がまず大
 事な要素ですが、それらをコントロールする筋肉の働きもまた大きな要素とな
 ります。

 筋肉の働きとその収縮の種類は、筋肉が短くなるコンセントリック(短縮・求
 心性)収縮と引き伸ばされるエキセントリック(伸張・遠心性)収縮、長さが
 変化しないアイソメトリック(等尺性)収縮の3つに分けられます。すべての
 動きはこれらの3つの収縮が組み合わさってコントロールされています。

 ジャンプやバットマン等の力強く、加速的な動きには、コンセントリック収縮
 が、デベロッペやフォンジュ等の遠くに伸ばす、減速的な動きにはエキセント
 リック収縮が使われます。そして軸足や軸をキープし、関節の安定性を高める
 中心的な役割を果たすのがアイソメトリック収縮となりますが、実はこれは単
 純な腹筋や背筋のトレーニングでは意識しにくいものなのです。

 プランクに代表されるようなポージングして身体を一定時間動かないように保つ
 スタビライゼーショントレーニング、いわゆる体幹トレーニングがアイソメト
 リック収縮を使うトレーニングとなります。

 クラシックバレエの動きは、関節の安定化のためにアイソメトリック収縮が非
 常に多く使われます。また足や手先を遠くに伸ばす遠心性の表現のためにエキ
 セントリック収縮が多用されることにも特徴があります。

 身体作りの一つとして、関節可動域を拡げ、出来るだけ大きく動かせるように
 することと、関節が動揺しないように安定させることの両方をバランスよく
 トレーニングする必要がありますね。


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◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-36

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。
 毎年海外のプロダンサーや留学生が出演する夏の発表会・公演は刺激的ですね。
 良いお手本をしっかりと目に焼き付けて、子どもたちはYAGPに向けてまたチャ
 レンジしていきましょう。

 先月は足関節捻挫を取り上げましたが、ケガをした際にRICE処置を適切に行う
 ことで、ケガの治癒を早め舞台への復帰を早めることが出来ます。

 今回はそのRICE処置を復習してみましょう。

 Rest(安静)、Ice(アイス)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)と
 4つの頭文字をとりRICE処置と呼びます。

 Rest(安静)
 ケガの直後から体内では、痛めた部位の修復作業が始まりますが、患部を安静
 にせず動き続けるとその作業の開始が遅れてしまいます。その遅れが結果的に
 完治を遅らせ、リハビリに費やす時間を長引かせてしまいますので、ケガの
 直後は安静にすることが大切です。

 指導者の先生に言いにくい、これくらいなら大丈夫かなと自分で判断してしま
 う…安静は意外と出来せんね。

 ただし患部の炎症が治まった後も安静にし過ぎるとマイナス面も出てきます。
 実感しやすいところでは、筋力や柔軟性、心肺機能が衰えます。ですから患部
 以外は、出来るだけ早いタイミングで動かし出す必要もあります。

 Ice(アイシング)
 冷やすことで痛みを減少させる、血管を収縮されることによって腫れや炎症を
 コントロールします。

 昔は関節は冷やしてはいけないという時期がありましたし、最近もそのような
 説を唱える専門家もいます。

 私はケガ直後の急性期は必ず行うべきだと考えています。ただし慢性的な痛み
 で、患部に熱感が感じられない場合は温めた方が痛みが取れる、動きやすい
 という場合が多々あります。実際に試して判断してください。

 以下の二つは、場所や状況によっては難しい場合がありますが可能な限り行う
 と良いでしょう。

 Compression(圧迫)
 適度な圧迫を患部に与えることで腫れや炎症をコントロールします。

 Elevation(挙上)
 心臓より高い位置に挙上をすることで重力を利用し腫れや炎症をコントロール
 します。

 先月も言いましたが、捻挫を含めてほとんどのケガは適切なリハビリを行えば、
 踊りに支障のない程度まで再び回復します。

 ですがケガをしないことが何よりも大切です。ケガを防ぐ正しい身体の使い方を
 身に付ければ、パフォーマンスも必ず向上します。皆さんにはそこを目指して
 いただきたいです。
 

 Miracle Bodyでは、三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

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 メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
 コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
 対応出来るメニューを取り揃えております。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 

 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-35

 Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。
 蒸し暑い季節ではありますが、子どもたちは、夏の発表会・公演に向けてお稽
 古を頑張っていることでしょう。本番まで1ヶ月もありません。体調を整えな
 がら、良いコンディションでケガなく舞台の日を迎えられるようにしたいもの
 です。

 今回はバレエでも特に多いケガ、足首の捻挫、足関節捻挫のお話です。

 足関節捻挫のほとんどは、足関節を内側に捻って生じます。バレエで言ういわ
 ゆるかま足の状態です。かま足は見た目が悪いというだけでなく、捻挫する可
 能性がありますので注意しなければいけないというわけです。

 足をよく観察すると、内くるぶしより外くるぶしの方が低い位置にあることが
 分かります。ですから単純に足先は内くるぶしの方に傾きやすいというわけで
 す。これは元々人間は猿で、木登りをするために、かま足の状態になりやすい
 という説もあります(笑)。

 足関節を内側に捻る捻挫では、足関節外側の靭帯が損傷します。症状としては
 外くるぶしの前や下に痛みが出て、腫れます。

 捻挫は靭帯の損傷程度によって3つに分けられ、靭帯が伸びる程度の損傷はI度
 (軽度)、靭帯の一部が切れるものはII度(中程度)、靭帯が完全に切れるも
 のをIII度(重度)と定義しています。

 完治する期間にはおおよその目安がありますので、参考になればと思います。

 I度は、数日〜2週間が目安です。捻挫直後は、押すと痛むが歩くのには支障が
 ないという状態です。

 II度は、2週間〜1ヶ月が目安です。捻挫直後は、関節を曲げたり、体重を掛けた
 り、歩くと痛みがあると痛むという状態です。

 III度は、1ヶ月以上掛かります。捻挫直後は、痛みがひどく、体重を乗せられな
 いという状態です。

 応急処置はRICE処置をおこないます。なかでもアイシングは必須です。

 III度の捻挫で関節の不安定性の強いものでは手術を行うことも稀にありますが、
 ほとんどの捻挫は適切なリハビリを行えば、関節まわりの組織が補い合い、
 踊りに支障のない程度まで回復します。

 リハビリの期間は、今まで何度も捻挫を繰り返している等の過去の既往歴によっ
 て、個人差がありますし、組織が未だ損傷している状態で無理に動かすと再発し
 やすくなります。痛みがおさまったから『治った』と自分で判断せずに、医療
 機関や専門家に相談しましょう。


 Miracle Bodyでは、三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
 メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
 コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
 対応出来るメニューを取り揃えております。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 

 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-34

 Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。
 前回はバランスを主る器官である三半規管のお話でしたが、バランスを取る
 際に働いている感覚としては他に、視覚と深部感覚と表在感覚というものが
 あります。

 視覚とはもちろん目です。目を閉じてしまったらやはりバランスは取りにく
 いですよね。ですから回転の時に、スポットを決めて回ること、顔を残す、
 付けることはとても大切で、この視覚を鍛えることにもつながります。

 逆に、深部感覚という感覚のなかには、目を閉じていても身体のいろいろな
 部分がどこにあるのかやどう動いているのかを感知する、位置感覚、運動感
 覚というものがあります。これらの感覚の基礎としてあるのは、関節や骨、
 筋肉、腱等の位置や動きの感覚です。

 言葉にすると難しく感じるかもしれませんが、例えば、肩を下げなさい、
 お尻が出ているという指摘があります。これは自分の肩やお尻がどこにある
 か分かっていない、つまり深部感覚が感知されていないということです。

 これらの指摘は当然見た目に美しくないからということもありますが、極論
 は回りにくかったり、バランスが取りにくかったり、脚が上げづらくなった
 りということなので直しましょうというように解釈することも出来ます。

 骨を感じながら、筋肉の働きを感じながらという指導を受けることがありま
 すが、つまりはこの深部感覚を鍛えて、自分の身体がどのように動いている
 のかを理解することを求めてられているのです。

 舞台芸術は、視覚と深部感覚が一致すること、見た目と自分の感覚を合わせ
 ていくことが求められます。舞台では当然鏡はなく、自分自身の身体の感覚
 である深部感覚を信じるしかないのです。

 この深部感覚を鍛えるために、まずはストレッチをしながらどこの筋肉が伸
 びているのか、どの関節が曲がっているのかを感じましょう。そしてその筋
 肉の、関節の感覚を作っていきましょう。感覚とは文字通り、感じて意識す
 る、分かることなのです。

 もう一つ、表在感覚は皮膚感覚とも呼ばれ、そのなかでもバレエに関して
 言えば、足裏や足指の触覚(床に触れているという感覚)はとても大切です。

 普段なかなか気づきませんが、例えば動かしづらい足指の感覚は、同様に鈍
 くなっている傾向にあります。逆に言えば、触られている感覚の鈍い指は、
 動かしづらくなっています。

 外反母趾の方は、親指の感覚が鈍くなっていませんか?薬指、小指は感覚が
 ありますか?これらの指の感覚が鈍くなればやはりバランスが取りづらくな
 ります。

 この表在感覚を作るためにはどうしたら良いのか?これは単純に触ってあげ
 て固くなっているところ、例えば足指を動かしてあげることです。

 これらの感覚作りは時間のかかるものです。ですが踊りで繊細なバランスや
 動きを可能にするために出来ることは、自分の身体を良く知り、その感覚を
 作ることなのです。


 Miracle Bodyでは、三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 

 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-33

 Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。
 子どもたちはこうべコンクールも終わり、次は夏の発表会・公演に向けて
 レッスンを頑張っていることでしょう。暖かく身体も動きやすくなってきます
 が、梅雨の季節に入ると、熱中症も増えてきますので注意が必要ですね。

 今回はバランス感覚についてのお話です。クラシックバレエは片足でバランス
 を取りながらという動作が多く、最初は皆さん本当に苦労されますね。

 ところでバランスはどこで取っているのでしょうか?脚でという方やいわゆる
 体幹、身体の中心であるお臍の下あたりを想像する方もいるでしょうが、実際
 の平衡感覚を司る器官としては、耳の奥にある三半規管というものがあります。

 この三半規管の機能は、トレーニングによって強化することが可能です。一番
 簡単な方法としては後ろ向きに歩いたり、マット運動で逆立ちや前転、後転、
 側転をするといったものが一般的です。

 例えばあえてバランスを崩すようなオフバランスの動きや床での動きを多用する
 コンテンポラリーダンスをして、軸が強くなる、バランスが取れるようになった
 ということは筋力的な話だけでなく、平衡感覚が鍛えられるという意味でもよく
 ある話です。バレエにおいては、もちろんピルエットやピケの練習をすること
 自体がトレーニングとなります。

 三半規管は、実際には複雑な構造をしていますが、皆さんはコップの様なものを
 想像すれば良いかもしれません。

 コップに入った水は傾けば、こぼれ落ちます。ですから例えばピルエットを回る
 時は、この耳の中のコップが出来るだけ傾かないように回ることが一つのコツと
 なってきます。回転になるとどちらかの肩が上がる人がいますが、その時は間違
 いなく頭も傾いています。まだ両方同じように肩が上がっていた方がバランスは
 取れるかもしれませんね。

 この三半規管を正しく機能させるためには、姿勢の感覚、アライメント(骨の整
 列)の理解はとても重要になってきます。足先から膝、股関節、体幹、そして頸
 から頭と・・・下から身体を順々に積み上げていって初めて耳の中の三半規管と
 いうコップが傾かない状態を作れるのです。正しく美しく積み上がった身体はそ
 れ自体でバランスが調和して見えるものです。

 ちなみにこの三半規管のトレーニングは、めまいやメニエール病等の症状緩和に
 も役立つと言われています。さあ逆立ちにチャレンジしてみましょう。


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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 

 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-32

 Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。
 ラ・プリマベーラ コンサートお疲れさまでした。大人の方はこの1年のレッスン
 の成果を出せたでしょうか?来年は今年よりもっと良くするために「出来ること」
 は何か?そして改善に向けて「何をする」のか?舞台の興奮が冷めないうちに
 またレッスンに励んでいきましょう。そして子どもたちは、こうべのコンクールに
 向けて明確な課題を持って取り組んでいきたいものです。

 前回はレッスンやトレーニング等のルーティンワークこそが舞台へ臨む際に
 あなたを助けてくれる自信の源となるという話をしました。

 しかし、ルーティンワークは単調な作業の繰り返しになりがちです。ともすると
 それはモチベーションの低下へと繋がりかねません。ですからこれらの作業を
 行う前には目的意識を明確にする必要があります。

 基礎的なレッスンというのは、時に「何のためにやっているのか?」が分からな
 くなるものです。プリエやタンジュは何のためにやっているのか?それぞれ答え
 は違うかもしれませんが、再度真剣に考えてみることです。時間や日数を掛け
 れば誰でも上手くなるのであればある意味苦労しません。身体運動や芸術に
 必要な要素は無数にありますが、このルーティンワークへの取り組み方はまず
 誰でも改善することが出来ます。

 またモチベーションを維持するためには、長期的な年単位の目標設定だけでな
 く、最低月単位での中期的な目標設定は欠かせません。1年コンスタントに舞台
 を経験出来るソウダバレエスクールの子どもたちは恵まれていますね。今回の
 舞台での反省を踏まえて、次の舞台へ向けての目標設定も行いましょう。

 長期的な目標は、コンクールで入賞する、海外へ留学するでも構いません。
 しかし中期的な目標では、もう少し細かく具体的に身体自体の改善や出来ない
 パの改善を設定してください。そして必ず期限を決めて、その期間の反省をし、
 次の目標設定へと繋げることです。

 目標設定のコツとしては、「今の自分にはちょっと無理かな?」と思える目標を
 立て、挑戦する意識で取り組むことです。目標は高すぎても低すぎてもモチベー
 ションの低下に繋がります。ペースはそれぞれで構いません。自分の時計を持
 ち、小さな達成経験や成功体験を積み重ねることが、1年後、5年後、10年後の
 自分を支えてくれるはずです。

 Miracle Bodyでは、三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-31

 Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。ラ・プリマベーラ コンサート
 までもうすぐですね。大人の方にとっては1年の成果を発表する大切な舞台。
 思う存分楽しんで踊っていただきたいものです。お稽古をすることももちろん
 大切ですが、本番の舞台が心身共にベストな状態であるように上手に調整して
 いきたいですね。

 舞台で緊張するという方は多いでしょう。緊張をしない人はいないですし、
 「失敗出来ない」というプレッシャーは誰にでもあるものです。それが大切な
 舞台であればあるほど、その想いは強くなります。

 しかし誰しもが必ず一度は「人生の大舞台」に立つ瞬間が巡ってくるものです
 (笑)。そして、その舞台に立った時にどのように振る舞えるかが、その人の
 人生を左右すると言っても過言ではないでしょう。

 偉大な先人達が、そんな「舞台」に臨むためにしていることがあります。
 それがルーティンワークです。

 例えば日本史上最高のアスリートであるイチローは、試合前は毎日同じ朝ごはん
 を食べることで有名です。またスタジアムに踏み入れる方の足を決め、毎日同じ
 時間に同じ練習メニューに取り組みます。

 毎年ノーベル文学賞を受賞するかどうかで話題になる村上春樹さんのルーティン
 ワークは、原稿の進み具合がいかなる状態でも、作業をやめる時間を決めている
 ことです。

 クラシックバレエにおいての、ルーティンワークはレッスン、特にバーレッスン
 でしょう。またレッスン前のストレッチやトレーニングもルーティンワークに
 なりえます。自信を持ってその日の「舞台」に臨むために、ルーティンワークは
 あなたを助けてくれるはずです。

 身体の柔軟性の日々の変化を感じながら、完璧な身体のコントロールを求めま
 しょう。ただし必ずしも長い時間お稽古をすれば良いというものではありません。
 身体も心も必要以上に長い時間練習をすれば疲弊します。回復する時間、機会を
 設けることも、来たるべき「舞台」に備えるために、日々の変化を出来るだけな
 くす作業として大事なものとなるのです。

 お稽古では完璧を求めるべきです。しかしいざ本番になれば、それにこだわり
 すぎないということも大事です。終わり良ければ総て良し。一度の失敗を引き
 ずらず、作品の中で生きることが出来たならば、あなたの「舞台」は素晴らしい
 ものとなるはずです。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-30

 Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。ラ・プリマベーラ コンサート
 まであと1ヶ月半です。本番に向けて、お稽古ももちろん大事ですが、日々の
 疲労を残していてはケガのリスクも高まります。ベストな状態で本番に臨める
 ように普段から身体のケアは十分にするようにしてください。

 繰り返し同じ振りの練習をする時に起こりやすいケガ、今回は疲労骨折につい
 てのお話です。疲労骨折は、シンスプリント等の骨膜炎を含めて、ジャンプ動
 作やトゥシューズ等の足への負担が多いダンサーにはお馴染みのケガ、障害と
 なります。

 女性のダンサーでは、足の甲、特に第2中足骨に多く発生します。言うまでもな
 く、足指の重心の中心は第2指ですので、トゥシューズを履いた際の重心線も第
 2指のライン上に来ます。気を付けなければいけないのはやはり、指立ちや引き
 上げ不足での過剰な足への負担です。

 ジャンプ動作の多い男性ダンサーでは、脛骨(スネ)の内側下部の疲労骨折が
 多く発生します。初期にはシンスプリントと言って、骨膜の炎症が起こります。
 痛みがあってもそのまま練習を継続してしまうと骨折にいたる場合もあります
 ので注意が必要です。基本的なことですが、足裏や股関節を使って柔らかいプ
 リエを心掛けなければいけません。

 また、疲労骨折ではありませんが、足の親指付け根の裏側の痛みである種子骨
 障害やかま足が原因による第5中足骨の骨折等も起こりやすい骨の障害です。

 女性は特に、骨密度が低下しやすく、継続した激しい運動による体重低下やカル
 シウム摂取不足が副次的な原因となりますので、無理なダイエットは禁物です。

 骨折自体は3週間〜8週間で治るものがほとんどですが、予防やケアがやはり大切
 です。具体的には、筋肉的な疲労を取り除くこと、特に足裏を含めて脚の筋肉を
 しっかり緩めてあげることが大事です。ケガの多くは、使い過ぎか使い方の間違
 い(テクニック不足)です。また疲労で集中力が欠いた時に不意に起こるのがケ
 ガです。コントロールの効いた美しく力強いジャンプ動作やポワントワークをす
 るためにも、練習と休養のバランスを良くとっていただきたいものです。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-29

 Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。2015年の最初の連載です。
 気持ちを新たに、今年も皆さんのお役に立てる情報を提供していきたいと
 思います。

 ラ・プリマベーラコンサートも今年でVol.10という節目の年で、先生方を含め
 皆さんも一段と気合いが入っていることと思います。何か一つのことを10年続
 けるということはとても大変なことです。毎日のレッスンを大切に積み重ねて、
 最高の状態で舞台に上がれるようしっかりと準備をしていってください。

 今日は背骨の可動域についてのお話です。高く脚を上げたい方は多いですよね。
 そのためには股関節の可動域もそうですが、背骨を柔らかくすることもとても
 大事になってきます。

 背骨は、屈曲(前屈)、伸展(後屈)、側屈(横に倒す)、回旋(回す、ひねる)
 という四つの動きから成り立っています。それぞれの平均的な可動域は、

 前屈(屈曲)110度
 後屈(伸展)140度
 側屈75〜85度
 回旋90度

 とされていますが、これらは年齢、個人によってかなり差が出ます。

 背骨は、首の骨(頸椎)、背中の骨(胸椎)、腰の骨(腰椎)と大きく三つに分け
 ることが出来ますが、頸椎に関しては、クラシックバレエおいては回旋以外はほぼ
 使いませんので、可動域を大きくすることに関しては、腰椎と胸椎に焦点をあてて
 いけば良いでしょう。

 特に、後屈と側屈は、アラベスクやアラセゴンデベロッペに直結します。背骨は、
 5個の腰椎、12個の胸椎、7個の頸椎から成り立っています。つまり骨と骨のつなぎ
 目である関節が存在するということです。ですから関節の隙間を拡げるために行う
 ストレッチやその隙間を保つための筋力アップが必要です。

 料理をされる方はご存じでしょうが、魚を捌くのには、魚の構造を知っている必要
 がありますね。同様に身体を変化させるために、関節の可動域を拡げる作業には明
 確な身体の構造への理解が必要です。

 細胞レベルで考えると、骨や筋肉が入れ替わるのに約3ヶ月という時間がかかります。
 必要な刺激を与え続けれることが出来たならば、個人差はありますが、あなたの身体
 は必ず変化します。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-28

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 今年一年の締めくくりの12月です。10月のYAGPが終わってすぐはモチベーション
 が上がり出来ていたことも、最近はレッスンに身が入らない…なんてことはない
 ですか?1年前を振り返り、達成したこと、達成しなかったことを振り返ることも
 大事ですよ。そしてまた来年に向けて、目標を立てていきましょう。

 今回はトレーニングの7つの原則というものを紹介しましょう。これはバレエの
 レッスンにおいても、もちろん勉強にも、日常生活にも通じる原則です。

 1.過負荷の原則
 日常生活で発揮しているよりも高い運動強度でトレーニングを行わないと、トレー
 ニングとして成立しない。疲れを感じないトレーニングはないということ、毎日疲
 れていいんです。しっかり栄養と睡眠、休養を取りましょう。

 2.漸新性の原則
 トレーニングの負荷は、段階的に増加させていかなければいけない。同じ負荷で鍛
 え続けると効果がでなくなる。少しずつ難しいテクニックに挑戦していきましょう。
 チャレンジする気持ちも大事です。

 3.反復性の原則
 トレーニングを続けてこそ、目に見える効果を期待できる。続けなければ効果は出
 ない。レッスンは毎日同じことの繰り返し、それが当たり前です。

 4.特異性の原則
 トレーニングの効果は、トレーニングを行ったようにしか高まらない。プリエの練
 習をしても、ジャンプ力は上がりません。身体のトレーニングだけをしても、表現
 力は高まりません。休みの日には美しいもの、良いものを見て心を動かしましょう。

 5.意識性の原則
 行う目的を理解して行わなければ、十分な効果が得られません。お腹の引き上げと
 は何なのか?内腿を使うってどういうこと?でも舞台に立つためには最終的には無
 意識で使えるようにする、そのためのトレーニングです。

 6.個別性の原則
 個人差に応じたトレーニングを行わなければならない。お友達と同じことをしてい
 ても同じ結果が出るとは限りません。自分のペースで、自分の時計を持ちながら、
 自分のやり方を見つけていくことが大事です。

 7.全面性の原則
 最終的には、身体全体を使ったトレーニングをしなければならない。得意なものだけ
 でなく、苦手なことにもチャレンジしましょう。振付されてこれは出来ないというも
 のがなくなるように。

 いかがでしょうか?あなたのバレエライフに活かせそうでしょうか?来年はそれぞれ
 の目標を立て、何かを達成できるように。自分だけの自分らしい時計を動かしていき
 ましょう。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-27

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 今年もYAGP日本予選が終了しました。今年は例年以上にレベルが高く決選へ
 進出するのもかなり人数が絞られていた印象です。表彰式に並んだ各年代の
 TOP12の女性たちは皆さんスタイル抜群でしたね。クラシックバレエは、
 テクニックはもちろんやはり脚の形を含めて身体作り、骨格作りが大切であ
 ると改めて実感しました。

 海外の先生方は、ターンアウトをはじめ股関節や膝の伸び、足の甲等の関節
 可動域を非常に重要視しています。これら関節可動域は身長の伸びきる頃、
 つまり女の子ではジュニアの年代までにある程度決まってきます。つまり、
 プロに達する高いレベルの話に限定すると、この関節可動域を拡げる作業は
 大人になってから出来ることは非常に限られてきます。(もちろん今までお
 話してきたように大人から変えられる部分もたくさんありますが。)

 またジャッジシートの採点要素にもかぶりますが、クラシックバレエの正し
 いポジションに入るために必要な柔軟性を獲得することに加えて、足指や足
 裏のコントロール(フットワーク)や内腿を使った膝伸ばしとターンアウト、
 もちろん身体の引き上げから上半身の使い方に至るまで、レッスンで、踊り
 で使える身体の各要素を個別にチェックし、トレーニングしておくことが非
 常に重要になってきます。

 これら個別の準備をトータルでコーディネートして使える身体にしておけば、
 レッスンももちろん身体作りの一部となります。良い使い方をすれば、身体
 は柔軟に、そして強く繊細になっていきます。でも準備の整っていない身体
 でレッスンを行えば…分かりますよね。

 レッスンに入る準備がすぐに出来る、いつも自分の身体の状態をきちんと把
 握できているのならば、私は極論、ストレッチやトレーニングは必要ないと
 思っています。

 すごく調子の良い日もあれば、そうでない日もある。

 今回のコンクールで良い評価をしてくれた先生もいれば、悪い評価をされた
 先生もいるでしょう。ジャッジシートの点数にも差がある人は、平均点を上
 げなくてはなりません。自分の身体の状態をきちんと把握し、日々の調子の
 良し悪しの差を小さくすることが大切です。そして悪い時のレベルを底上げ
 していかなくてはいけませんね。

 ですから身体を準備する、調整するためのツール(手段)をたくさん持って
 いてください。日々の身体の変化を感じるように、自分でチェックするよう
 にしてください。常に高い意識を持ち、良い身体の状態を保ちながら繰り返
 し繰り返しレッスンを行うことしか上達の近道はありません。当然プロにな
 り舞台に立つことを考えれば、調子が悪いから踊れないという言い訳は通じ
 ませんね。

 あとはやはり身長も伸ばさなければいけませんね。一人で踊る舞台は別とし
 て身長は体型、骨格を含めて、最終的に大きな壁となります。そのために睡
 眠や栄養、休養もしっかり確保してください。レッスンだけが、あなたをプ
 ロの舞台へと導くのではないということです。

 当たり前のことを当たり前のように出来ることの大事さ。そのことを強く感じ
 たコンクールでした。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-26

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 今年もYAGPの季節がやってきました。日本全国からプロを目指す子どもたちが
 集結するこのコンクールに出場することで、子どもたちは大いに刺激を受けて
 いただきたいと思います。お教室で一番になるだけでは駄目です。もっともっ
 と高みを目指して常に努力し続けてください。その努力の過程が必ずや大人に
 なった時の大きな財産となるはずです。

 クラシックバレエをしている子どもたちの身体の治療やトレーニングを見させ
 ていただいて、プロの舞台を経験してきた私が感じることは、身体作りの大切
 さはもちろん、リズム感を含めた音楽性、豊かな表現力の必要性です。

 驚くべきことにコンクールに出場していても、バリエーションを正確にカウン
 トを刻んで踊れる子どもたちは限られます。これは他のジャンルのダンスでは
 考えられません。でもバーレッスンはカウントでアンシェヌマンを覚えていき
 ますよね。

 もちろん上手な子どもたちはそれが出来ています。舞台をお金を払って観る観
 客の視点からすれば、リズムがずれた踊りを見せられて、ストーリーから現実
 に引き戻されるというのは苦痛でしかありません。ターンアウトが出来ること
 がすべてではなく、表現者としてダンサーは舞台に存在しなければいけません。
 音痴な歌手が売れないのと同様、リズム音痴なダンサーは舞台には立てません。

 もしあなたが発表会ダンサーではなく、プロとして舞台に立ちたいと考えるの
 ならば、表現力を磨かなくてはいけません。ダンスは単なる運動や体操ではな
 く、芸術です。ターンアウトが出来る身体を作ること、アラベスクを綺麗な正
 しいポジションにするために必要な身体作りも、最終的には作品という物語を、
 そして自分自身を表現をするための手段であってほしいのです。

 ではどうすれば表現力を高めることが出来るのか?

 その答えの一つは疑問を持つことにあります。そしてその疑問を誰かに質問す
 ることが出来るかです。

 あなたはお教室の先生と上手に話せず、質問が出来なくて分からないことを分
 からないままにしている...何てことはありませんか?

 上手な子どもたちは質問をすることも上手です。

 お教室の先生とのコミュニケーションもスムーズにいけば、技術的な問題もより
 早く解決、上達していくのではないでしょうか?

 もちろんプロのバレエダンサーにならなくても、社会に出てからも、そして学校
 やお友だちとのコミュニケーション能力というのはとても大事ですよね。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-25

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 来月のYAGP日本予選に向けて子どもたちは頑張っていることでしょう。レベル
 の高いコンクールとワークショップに参加することで、自分の今いる位置を見
 極めることが出来ます。海外の審査員に向けて是非ともアピールしていただき
 たい思います。

 100年に一度の天才ダンサーと称されるシルヴィ・ギエムが2015年12月の引退を
 発表しました。「6オクロック」に代表される彼女の驚異的な柔軟性と強靭な身
 体は訓練の賜物。誰にも追随されない武器を持つことがスターの条件です。

 もちろん誰もがギエムほどの柔軟性を獲得出来るわけではありませんが、クラ
 シックバレエの正しいポジションに入るために必要な柔軟性は誰もが確保して
 おきたいものです。

 アラベスクが下手すればアラベゴンになるように、関節の柔軟性のない身体に
 は代償動作というものが起こります。アラベゴンになる理由はそれぞれですが、
 内腿(内転筋)のストレッチ不足と軸足のターンアウト出来ていないことが一
 番にあります。

 代償動作とは、ある動作が困難な時に別の動作、あるいは別の筋肉で補う動作
 のことを言います。代償動作が起これば、当然使いたい鍛えたい筋肉とは別の
 筋肉が鍛えられてしまいます。

 ターンアウトをすれば、関節の構造として脚が上げやすくなるということもあ
 りますが、そのことよりも前腿(外腿)をあまり使わずに内腿を使って脚を動
 かすことが出来るということの方がなぜターンアウトするのかという理由とし
 ては大事でしょう。ですからターンアウトがきちんと出来なければ、前腿を使
 ってしまい→必然的に前腿が発達する→関節の可動域が狭まり→脚が上がらな
 い→代償動作が起こる、という負のスパイラルに陥ります。

 このようにひとつの動作において代償動作が起こっているかどうかを見極める
 ことは指導者にとって大事な仕事となっています。なぜ指導者の先生にいつも
 「ターンアウト」「外足」と注意されるのかが分かっていただけましたでしょ
 うか?

 代償動作として他には、足の裏の筋肉を使わずにふくらはぎで頑張ってルルベ
 をしてしまうことであったり、腹筋のインナーを使わずにアウターで固めて引
 き上げをしてしまったりというのがありますが、今までの連載でお話してきた
 ことを参考にしていただければと思います。

 まずは鏡をよく見て、自分の身体のポジションを確認しながらストレッチをし
 てください。そのストレッチで得られた柔軟性は、本当に立ってからも踊って
 いても使える柔軟性でしょうか?代償動作が起こっていませんか?

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-24

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 プロとして舞台に立つ素晴らしい卒業生に囲まれての発表会と公演で子ども
 たちは刺激を受けたことでしょう。暑い日が続きますので、レッスンと睡眠、
 休養、食事のバランスをしっかり保ちながら体調管理をしていきましょう。
 練習を続けることが出来る身体とこころを作ることが、上達への唯一の近道
 です。

 今回は足裏のトラブルのひとつ「中足骨頭部痛」の解説をしたいと思います。
 最近ルルベをすると足の2指から3指の付け根あたりが痛いという方は、この
 中足骨頭部痛が疑われます。中足骨とは足の甲にある指の付け根の骨のこ
 とです。

 アーチと聞いてまず思い浮かぶのが、土踏まずにあるアーチだと思いますが、
 足を支えるアーチには、その「内側縦アーチ」と足の外側に緩やかにアーチ
 を描いている「外側縦アーチ」があり、さらには、足の親指から小指の付け根
 にかけて存在する「横アーチ」があります。

 今回の中足骨頭部痛の起こる要因には、扁平足や外反母趾などの影響の他
 に、開張足といって、この横アーチが平たくなる傾向にある足に多く起こり
 ます。

 着地に失敗して足裏をひどく打ち付けたり、底が固いシューズや、履きなれな
 いシューズを履いて長時間踊ったり歩いたりすると起こる場合もあります。

 ルルベの時は、本来は第1から第5までの中足骨頭部にバランスよく圧がかか
 りますが、この横アーチが崩れていると、第2と第3の中足骨頭に偏って圧がか
 かります。さらに外反母趾があると、親指のコントロールが利かなくなるので、
 そのもっともしわ寄せが来るのが、第2と第3の中足骨頭なのです。

 ルルベをした時に、小指が床に着かない方、元々小指が短い方などは特に
 注意が必要です。

 この中足骨頭部痛の予防には、横アーチを正常に保つトレーニングが有効です。
 その為に指のトレーニングを行いますが、このトレーニングは予防だけでは
 なく、ルルベの安定、立ちやすさにも大きく関係してきます。偏平足や外反母趾、
 開帳足やハイアーチ、いろんな形の足がありますが、使い方によって少しずつ
 ではありますが良い方にも悪い方にも変化していきます。自分の足がどのよう
 な形になっているのか、そしてどうあるべきなのかを知ることがまずは大事に
 なりますね。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-23

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 子どもたちはもうすぐ夏休みになりますが、(夏休みの方が忙しいという方
 もいるかもしれませんが)自由な時間がある分、時間の使い方がとても大事
 になってきますね。たまには息抜きも大事ですし、普段は観れない舞台を観
 に行ったり、他の芸術に触れてみるのもいいですね。

 ルルベで立つ時の膝やアラベスクの後ろ足の膝がどうしても曲がりがちになっ
 てしまう。今回は、膝周辺の筋肉の構造から膝が曲がるメカニズムを解説した
 いと思います。

 ルルベをする時に働くふくらはぎの筋肉には、大きく二種類あります。
 一つは腓腹筋といって、いわゆる力を入れるとシシャモのように出てくる表面
 の筋肉。二つ目はヒラメ筋といってふくらはぎの奥側にある筋肉になります。

 実は表面にある腓腹筋はアキレス腱から膝より上まで繋がっていて、足を
 ポイントにする時に力が入り過ぎると膝まで一緒に曲げてしまう働きのある筋
 肉です。ですからポイントにする時は、腓腹筋をあまり固めず、ヒラメ筋を
 働かせる必要があります。

 例えば、膝が90°に曲がった状態でポイントすれば腓腹筋は働かず奥にある
 ヒラメ筋が働いているのが分かります。この状態で膝を伸ばしていきましょう。
 つまりデベロッペですね。もちろん膝裏のストレッチが十分に効いていない人
 はストレッチをしてください。同様にハムストリングスも坐骨から膝を跨いで
 膝下まで筋肉が繋がっていますから膝が曲がらないようにストレッチが必要
 です。

 ここまでは膝を曲がらなくするためのアプローチですが、もう一つは伸ばす
 アプローチが必要です。

 膝を伸ばす代表的な筋肉には、大腿四頭筋があります。これはバレエ界で最
 も嫌われている筋肉であるいわゆる「前もも」です。ですがこの膝を伸ばす
 筋肉の名前に四頭筋とあるように、四つに分かれた別々の筋肉である必要が
 あります。このうち膝を伸ばすのに主に使うべきなのは、内側広筋と中間広
 筋です。これらの筋肉が発達しても「前もも」や「外もも」は大きくなって
 いきませんし、この四つの筋肉を分離して使うのはとても難しい作業ですが、
 膝を伸ばすには大事な筋肉です。

 加えて、膝の内側にある内転筋群と後ろ側にあるハムストリングスを意識的
 に伸ばしながら働かせることが大切です。(この伸ばしながら働かせること
 を専門的に言えばエキセントリック収縮と言います。)これもとても難しい
 作業です。

 膝を伸ばすことが苦手な方は、じっくり自分の身体や筋肉の働きを観察しなが
 ら、時間をかけて練習してみてください。

 バレエ障害の観点からみても、腓腹筋や大腿四頭筋(特に内側広筋と中間広筋
 以外)を固め過ぎてしまうと、足関節や股関節のトラブルに繋がりやすいので
 注意が必要です。

 筋肉については解剖学図や下のサイトを見てイメージするのがおススメです。
 http://www.musculature.biz


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-22

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 暖かくなって動きやすいですが、部屋の中の湿度も上がり熱中症には気をつけ
 たい季節です。喉が渇いたと感じる前にこまめに水分補給をしてください。

 熱中症予防の水分補給の仕方は昨年の記事をご覧ください。
 →http://mjuz.com/Miracle_Body.html
 
 今回は、「ドローイン」についてお話ししたいと思います。体幹トレーニングの
 基本的動作であるこのドローインとは、バレエで言う「引き上げ」のことです。
 お稽古場で「引き上げて」であるとか、「お腹を使う」等と頻繁に出てくるこれ
 らの言葉ですが、実際にこの引き上げの動作をどの筋肉を使って行っているかが
 結果として重要になります。
 
 腹筋群は4つに分類されますが、体幹の安定に最も効果的に働く順番は深部より
 @ 腹横筋
 A 内腹斜筋
 B 外腹斜筋
 C 腹直筋

 の順となります。「ドローイン」の動作は腹横筋がメインに働き、その補助的な
 役割として内腹斜筋、外腹斜筋が働きます。お腹を単に引き上げるだけの意識や、
 お腹を固めるイメージがあると、いわゆる6つに割れている腹直筋がまず働く
 逆転現象が起こり、お腹を固めるだけで身体を引き上げられないので注意が必要
 です。

 レッスン中に出っ尻になり下腹が出やすい人は、この「ドローイン」のトレー
 ニングを行うと良いでしょう。「ドローイン」は、腹式呼吸の吐く時と同じ使い
 方ですので、まずは仰向けで寝転んで柔らかくお腹を凹ましていく動作を繰り返
 し行うと分かりやすいです。
  
 身体深部にある腹横筋を使うことが出来るようになると、身体の軸が強くなり、
 バランスが良くなり、ピルエットの回転も速くなります。お腹の中の力が抜けて
 いるとどうなるかという面白い実験の例えで、生卵とゆで卵を机の上で回すと
 どちらが速く安定して回るかというものがあります。

 答えは…是非実験してみてください。

 腹横筋が使えているお腹は、生卵のように中身が液体ではなく、ゆで卵のように、
 密度の濃い、しかも硬過ぎはしない固体のお腹となります。もちろんお腹も身体
 も硬め過ぎるとスムーズな動きが出来ませんね。そして生卵のように掴み処の
 ない身体では早い音楽に合わせることは出来ません。

 あなたはゆで卵のお腹か生卵のお腹かどちらを目指しますか? 


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-21

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 前回の「ゴールデンエイジ」の記事はいかがでしたか?小中学生の時期が
 身体作りにおいていかに大事かが分かっていただけたと思います。
 
 神戸のコンクールも終わり、子どもたちは夏の発表会に向けてまたスタート
 です。一年通して舞台に立てる機会があることを当たり前と思わず、一つ
 一つの舞台を大切にしてレッスンにも励んでいただければと思います。

 YAGP2014ニューヨークファイナルでも日本人の活躍が目立ちましたが、
 春休み(キリスト教圏ではイースター休暇)の期間中は、海外留学組が帰国
 していましたので私も海外の事情を多く知ることが出来ました。高いレベル
 での関門を乗り越えてより厳しい現実に身を置いた子どもたちの、踊ること
 への意識、身体への意識の高さには感心させられました。

 海外では技術的なことはもちろん、体型、骨格について多くのことが求めら
 れます。当然舞台は観る人のためにありますので、見た目が大事なのは当
 たり前と言えば当たり前です。足のことだけではなく特に日本人は欧米人と
 比べて上半身の細さを指摘されることも多いようです。
 
 最終的にプロの舞台で活躍出来る人材を育成するためには、身体作りは早
 い段階でしていかなければなりません。また一般的にはトレーニング=筋肉
 をつけると思われがちですが、身体においてトレーニングするべきものは、
 筋力、筋持久力、心肺持久力、柔軟性、バランス、敏捷性、巧緻性(器用さ)
 等多くの要素があります。
 
 海外の学校ではレッスン以外の時間を使って様々なトレーニングをして身体
 作りをする機会も多いようです。また表現力や創造性を高めるためにバレエ
 以外の舞台を観る機会を与えている学校もあるそうです。 
 
 ローザンヌやYAGP等コンクールでは日本人の活躍が目立ちますが、プロの
 バレエダンサーとして舞台に立てる環境は日本では数少ないのが現実です。
 ただし海外のバレエ団でも、クラシックだけで公演を行っているところは少な
 いのではないでしょうか。

 舞台はあくまで芸術ではありますが、美しさと共存して、上にあげたトレー
 ニング要素のように幅広い意味で身体能力の高い出演者が観客を驚かせ、
 魅了します。これらの要素を体系的に鍛え上げることで、多様な分野にも
 柔軟に対応出来る人材を育成する必要があります。今後の日本のバレエ
 界やプロを目指す子どもたちへの指導の方向性もまたこんなところから見
 出せるのではないでしょうか。

 
 Miracle Bodyでは三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
 メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
 コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
 対応出来るメニューを取り揃えております。


 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-20

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 ラ・プリマベーラ コンサートが終わりましたが、次の舞台へ向けてまた課題
 を持って日々のレッスンに励んでいきましょう。
 身体は意識的に、意図的に動かしてあげることで常に変化していくものです。

 「ゴールデンエイジ」という言葉をご存知でしょうか?神経系、いわゆる運動
 神経の最も発達する時期である9~12歳頃のことを言います。
 動作の習得が最も早いこの時期は運動の世界では非常に重要視され、基本的な
 テクニックの獲得にとって最適な時期として位置づけられています。
 
 ですからこの時期に、基本的な足や足指の使い方を含め、正しい身体の使い方を
 学ぶこと、間違ったテクニックの修正を行うことが非常に重要になってきます。
 
 個人差もありますが、このゴールデンエイジを過ぎる中高生の時期には、骨格の
 急激な成長があり、支点・力点・作用点に狂いが生じるため、新たな技術を習得す
 るには不利な時期となり、今までに出来ていた技術が、一時的に出来なくなった
 りすることもあると言われています。
 
 ただしこの時期は、ホルモンの分泌が著しくなり筋肉の速筋線維が発達し、それ
 までに身につけた技術を、より速く、より強く発揮することを可能にしてくれま
 す。ピルエットの回転やジャンプの高さが増してくるのもこの時期になります。

 骨年齢から、トゥシューズを履くのに適した年齢が12歳前後というガイドライン
 もあります。「ゴールデンエイジ」の時期に、基本的な身体の使い方を学べてい
 るかが、その後のバレエ人生を大きく左右すると言っても過言ではありませんし、
 身体への負荷が大きくなる中高生以降の時期でのバレエ障害の発生にも大きく関
 わってきます。 

 では「ゴールデンエイジ」の時期を逃したら手遅れなのかというと・・・実は、
 そう悲観する必要もないと言われています。運動神経を構成する要素の一つに、
 イメージした動きを実践する調整能力、コーディネーション能力(協調性)とい
 うのがあります。
 これらは大人になってもトレーニング効果が期待出来るとされています。
 ですのでやはり良いもの見てお手本を真似て、なりきってレッスンに励むという
 ことは大事になりますね。
 
 
 Miracle Bodyでは三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
 メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-19

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

  ラ・プリマベーラ コンサートまであと少し、さらに次の舞台へとつながるように
 集中してお稽古して自分に出来ることを増やしていきたいものです。
 
 ローザンヌ国際バレエコンクールで日本人3人が入賞というニュースは皆さん
 にとっても刺激的な出来事でしょう。前回号でもお話ししましたが、レッスンを
 繰り返し行う反復練習と我慢強い精神力は日本人本来の性格に合っていますし、
 それはバレエ上達への絶対的な条件です。

 10代前半までの子どもたちは、まずは客観的な視線からではなく、彼らの活躍
 に自分を重ね合わせて数年後の自分の姿を思い描いていただけたらと思います。
 その想いが必ずや上達への道を切り開くはずです。
 (同年代の子どもたちは、客観的に自分を見つめることも大事ですが。)
 
 バレエをトレーニングという視線から技術的な側面を考えると「再現性」という
 キーワードが大事になってきます。この再現性が高ければ、極端にいえば、
 音楽が変わろうが、舞台が変わろうが、いつもと同じような踊りが出来るように
 なるのです。

 再現性に重点を置くためには、身体の柔軟性と筋力、アライメントやコーディネ
 ーションがいつも同じ準備状態であることが大事です。日本人過去最高の野球
 選手でもあるイチロー選手は、試合前は毎日同じ時間に起きて、毎朝同じもの
 を食べて、毎日同じ時間に球場へ向かい、同じストレッチとトレーニングをして、
 同じ球数のバッティング練習を行うということで有名です。

 皆さんも、最低、レッスン前のストレッチで身体の柔軟性の変化をチェックしま
 しょう。そしてレッスンのはじめに同じようなプリエが出来ているのかをチェック
 しましょう。何気なく行っていては、日々の変化に気付きはありません。
 そして再現性を高めることは到底出来ません。

 ジャンプやピルエットもレッスンで100%成功してこそ、本番の舞台でやっと使い
 物になのです。誰もが最高の舞台に立てるのではありません。それは厳しく険し
 い道のりです。舞台はあくまで生き物ですが、技術的な要素に関しては、10回
 踊って10回同じように踊れる再現性を高められた者だけが、活躍出来る場所
 ではないでしょうか。
 
 
 Miracle Bodyでは三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。


 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
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 コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
 対応出来るメニューを取り揃えております。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-18

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 2月立春を経て、暦のうえでは寒さのピークを過ぎてこれから暖かくなってきます。
 皆さんも発表会に向けて、次のコンクールに向けてレッスンを頑張っていること
 でしょう。
 
 バレエが上手になりたいという気持ちは皆さんお持ちですね。レッスンを繰り返し
 行う反復練習とその我慢強い精神力は上達への絶対的な条件です。
 
 骨や関節をはじめ身体が成長し変化していく年齢でレッスンを始めることもその
 条件ではあります。大人から始めた方にとってはどうしても辿り着けない領域も
 あるかもしれません。
 
 またどの世界でもそうですが、目標とする場所に到達するには、そこに行ったこと
 がある人と一緒に行く方が早いと言えます。良い指導者を選ぶことの重要性が
 そこにあります。

 ですが、レッスン中はアンシェヌマンを覚えなければいけないし、音楽に合わせて
 踊らなければいけないし、やることがいっぱいです。

 限られたレッスンの時間の中でもっと上手になりたいと思うでしょうが、スポーツ
 選手はその競技以外のトレーニングにもかなりの時間を割いているということを
 ご存知でしょうか?

 「クロストレーニング」という言葉があります。専門の競技以外をしたり、別の
 競技のトレーニング方法を取り入れたりすることを意味します。
 
 フィギュアスケートや水泳の選手が、陸トレと言ってプールや氷上ではなく陸上で
 のトレーニングを行うのもその例です。専門性を追求することも重要ですが、他の
 競技の動きからヒントを得ることも多くあります。
 
 身体に対して同じ入力が続けば、同じ部位にばかり負担が掛かり過ぎるので、
 バレエ障害が起こりやすくなるのも事実です。
 
 燃え尽き症候群ということもあります、それは精神面に関しても同じことが言える
 のではないでしょうか?
 
 レッスンの時間は限られています。いろんな刺激を受けて、多種多様な考え方を
 吸収すること、人間の幅を広げようとするその余裕こそが上達、成功への近道と
 なるかもしれませんね。
 
 
 Miracle Bodyでは三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-17

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 新しい1年の始まりです。発表会のお稽古も始まり、新たな気持ちでレッスンに
 臨むことが出来ますね。

 子どもたちの身体のチェックをしていて、必ずと言って良いほど足の裏の硬さに
 驚かされます。開脚や前屈、スプリット等やりやすいストレッチはたくさんして
 いるでしょうが、足の裏まで気を使っている子はそれほどいないようです。

 身体をトータルで見て、常に良い状態にしてあげることが大切です。そこで今回
 は足の裏の土踏まず(アーチ)についてお話ししたいと思います。

 土踏まずが形成されるのは、およそ8歳頃と言われています。赤ちゃんや幼児は
 いわゆる偏平足と言って、土踏まずがありません。でも歩く機会が減ってきた
 ことも影響しているのでしょうか、現代の日本人の半数は、偏平足か偏平足傾向
 にあると言われています。

 元々バレエは足の指を良く使いますので、偏平足にはならないように思いますが、
 アーチを潰して立っていると、足は変形してしまいます。指導者の方にアーチを
 潰さないようにと注意されることが多々あると思いますが、これは単純にアーチ
 を上げようとするのではなく、なぜアーチが潰れているかを理解する必要があり
 ます。

 パラレルの状態でもアーチがない場合は、偏平足傾向にありますので、足の裏を
 意識的に鍛えていく必要があります。しかし、パラレルでアーチがあってもター
 ンアウトしてなくなってしまうという方の多くは、股関節でターンアウト出来る
 能力以上に膝から下、足首で捻じってターンアウトをしている可能性があります。
 いわゆるロールインという状態です。ですから直すべきところは、その場合はア
 ーチを上げようとする足の裏を操作するのではなく、ターンアウトの仕方という
 ことになります。

 足の裏は筋肉で出来ていますので硬くなりますと、指が使えなくなり、それと並
 行して甲が出にくくなってしまいます。筋肉は硬くなるとストレッチも効かない
 ですし、縮みにくくもなります。

 足の裏を緩めるには、指をフレックスのように折ってストレッチする方法とスー
 パーボールやテニスボール、昔からある青竹踏み等を使う方法がお勧めです。
 痛くて乗れないなんてことになる前に、レッスンで使った後はしっかり緩めてあ
 げる。頑張っている足裏にも気遣いがほしいですね。


 Miracle Bodyでは三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
 クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-16

 こんにちは!Miracle Body(ミラクルボディ)の福山です。

 12月です。YAGP2014日本予選も終わり、次のコンクールや発表会、公演に
 向けて準備している方も多いことでしょう。

 今年も私はYAGPに治療者としてバックアップをさせていただきました。子ども
 たちの身体をチェックや治療していて再確認することは、準備することの大切
 さ、身体を作り上げていくことの大切さです。

 会場で開催したコンディショニングのセミナーでもお伝えしましたが、たくさん
 レッスンした身体には、マイナスから0に向けての作業が必要です。この作業
 を怠っていては、レッスンやトレーニングといった0からプラスに向けての作業
 もきちんとした効果が出てくれません。

 よりターンアウトをしようとして使い方を一つ間違えば、前腿やお尻が固まって
 骨盤も開いてしまいます。甲を出そうと頑張り過ぎれば、ふくらはぎが固まり、
 アキレス腱が縮まってしまいます。たとえ使い方を間違えていなくてもオーバー
 ワークとなれば、関節が詰まり、本来持つ関節の可動域を制限してしまいます。

 自分の身体の現状を知ろうとすることが大切です。必ずしもレッスンをすること、
 踊ることだけがあなたを上手なダンサーにはしてくれないものです。

 将来プロとして舞台に立とうという希望があるならば、身体をより良い状態にし
 てレッスンに臨み、最高のパフォーマンスを一回一回、毎回の舞台で発揮出来
 る準備をしなければいけません。お客様はその舞台の為に時間とお金を掛け
 て観に来るわけですから。

 子どもたちが高い目標を持ちプロとして舞台に立つことを目指すことは、必ず
 人生を豊かに、そして彼ら彼女らを強いものとしてくれます。

 日々の努力がその想いに繋がるように、この一年の締めくくりの大切な時間を
 過ごしていきたいものです。

 本格的にパフォーマンスのプロフェッショナルを志す、すべての方へ

 Miracle Bodyでは三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等の
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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-15

 こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。

 先日、舞台で「白鳥の湖」を観に行く機会があり、改めてクラシックバレエは
 身体のラインやスタイルがとても大事だと再確認しました。

 身体を構成する要素として筋肉の話をこれまで多くしてきましたが、今回は骨に
 ついてお話ししたいと思います。

 身長の高さで役が決まることもありますので、身長の伸びのメカニズムについて
 興味がある方も多いのではないでしょうか?

 骨には、骨の端にある軟骨が骨にかわってゆく境目の部分があり、それを骨端線
 と言います。この軟骨と骨の境目の線があるうちは骨は成長します。大人になる
 につれ骨端線はなくなり骨の成長は止まります。

 医学的にはこの骨端線が残っている時期までが成長期と言われます。個人差は
 ありますが、男性で17歳〜18歳、女性で15〜16歳ぐらいまでです。
 (骨端線の確認は病院で手や足のレントゲンを撮ってもらうと簡単に判ります。)

 「寝る子は良く育つ」と言いますが、睡眠をうまく使えば成長ホルモンがより多く
 出て身長が伸びると考えられています。成長ホルモン分泌が一日で一番多いのは
 午後10時〜午前2時の間の睡眠の時です。特に最初のノンレム睡眠(深い眠り)
 の時に一日で最も多くの成長ホルモンが分泌されます。

 筋トレをすると身長が伸びないと言われますが、運動開始15分後〜運動後3時間
 程度も成長ホルモンが分泌されます。過度の運動をすると、筋肉や関節への負担
 がかかり過ぎるので注意は必要です。

 食事に関しては、よく言われるように第一にカルシウムです。成長期の子供の場合
 は、日々の消費に使われるカルシウム成分だけでなく、軟骨組織が骨化する際に
 必要となる骨の成長の為に必要となるカルシウム成分もプラスして摂取していく事
 が求められます。またカルシウムだけでなく骨の元となる軟骨組織の主成分である
 たんぱく質コラーゲンなどの栄養素も摂取する必要があると言われています。

 身長の伸びに関しては遺伝だけでは説明がつかないことが多く、その要素は、生活
 習慣や食生活、睡眠が多くを占めるということが分かってきました。

 身体作りには、レッスンと同時に、しっかりとした食事と睡眠を取れる環境づくりを
 準備することも大切ですね。


 Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、
 股関節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

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 出来るメニューを取り揃えております。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-14

 こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。

 早いもので今年もあと3ヶ月です。YAGPに向けてお稽古している子どもたちも
 いれば、来年の発表会に向けてお稽古に励んでいる方もいるでしょう。

 今回はレッスンを含めたトレーニングと休養の関係についてお話ししたいと思い
 ます。

 トレーニングの原則の中に「過負荷(オーバーロード)の法則」というものがあり
 ます。負荷がかかることにより身体は少しずつ新しい環境に順応していきます。
 これは、より大きな負荷をかけていけば、身体の機能が向上していくという前提
 に乗っ取った法則です。

 しかしトレーニングをすればするだけ身体は強くなっていくのでしょうか?
 頑張れば頑張るだけ強い身体が作られていくのでしょうか?

 過負荷の法則やトレーニングの継続は、重要な要素であることは間違いありま
 せん。しかし身体が適応しきれないような大きな負荷=ストレスを与え続けると、
 身体は逆にダメージを受け、トレーニング効果が低下することもあり得るのです。

 オーバーワークやバーンアウト(燃え尽き)症候群と呼ばれるものがあります。
 疲れ切って何もする気が起こらなくなった経験が皆さんにもあるかもしれません。

 筋肉だけに関して言えば激しいトレーニングの後は、24時間〜48時間の休息が
 必要と言われています。いわゆる「超回復の原理」というものですが、この回復を
 待ってから次のトレーニングを行った方が効率的な成長が見込めるというのです。

 ただしレッスンにおける技術的なことは繰り返し行う必要があるでしょうから、
 これには当てはまらないかもしれません。

 私たちの身体は新陳代謝によって、常に細胞の入れ替えが行われています。
 なかでも筋肉がすべて入れ替わるサイクルはおよそ3ヶ月、そして骨にいたっては
 3年と言われています。

 ですからもし今日から身体に刺激を与え続けていって、そしてその変化が本当に
 定着し表れるのは3ヶ月後もしくは3年ということになるかもしれません。

 「石の上にも3年」とはよく言ったものです。焦ることなく一歩ずつですね。
 

 Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、
 股関節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama


 

◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-13

 こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。

 子どもたちは、8月は発表会や公演、特別講習会や海外組の帰国もあり多くの
 刺激を受けたことでしょう。

 私もまたこの時期は海外のダンサーや子どもたちから、就職先や留学先での
 話を聞くことが出来て良い刺激になります。ダンサーが踊る為の環境、様々な
 バックアップ体制が整っているバレエ団や学校もあればそうでないところもあ
 るようですね。

 海外を経験した彼ら彼女らがよく口にするように、国内はもとより、特に海外
 でプロとして舞台に立つ為には、生まれ持った身体の条件が重要になってきます。

 生まれ持ったもの、これを先天的な要素、そして学びながら後から身に付けて
 いけるものを後天的な要素と言います。

 バレエの基本的な動作であるターンアウト等の関節可動域ついては先天的な要
 素が大部分を占めますが、トレーニングや正しい使い方をすることで改善したり、
 逆に使い方の間違いやケア不足から制限されたりすることがあります。

 先天的な要素は、ご両親からいただいたものなのでどうしようもないのですが、
 後天的な要素にフォーカスを当てて、出来るようにしていくことが大切ですし、
 するべきことはそれしかないように思います。

 出来ることと出来ないことをしっかり分けられたならば、余計な悩みを持つことも
 ありません。そして出来るはずなのに出来ていないこと。そのことに早く気付き、
 改善していくことこそが大切になって来るのです。

 テクニックや筋力は訓練次第で身に付けていけるものです。そして柔軟性を上げ
 て本来自分の持つ関節可動域まで身体を使えるようにすることも。

 この連載の1回目で、「小さいころからかなり難しいことをしてしまうと足の形が
 変わってしまい、正しい形に戻すことが大変な場合がある」というコワリョーワ
 先生のお話を引用させていただきました。

 子どもたちはケガや故障で痛みが強くなるまで自分の身体の状態を分かって
 いないことが多いです。また足の変形に気づいていないこともままにあります。

 踊りを上手になろうとするならば、継続的にレッスンの出来る身体を作っていか
 なければなりません。踊ることだけでなく、レッスン量に見合った身体のケアを
 する必要があります。

 そのために、自分の身体のちょっとした不調を知るためのストレッチもするように
 してください。いつも身体をニュートラルな状態にしてレッスンに臨めたならば、
 毎日のレッスンでの気付きももっと増えるかもしれませんね。

 ※11月に開催されますYAGP 2014 日本予選(東京)の会場特設ブースにおいて、
 下記の指導、セミナーを開催いたします。
 詳細は、PDFをご覧ください。

 ・「バレエ障害治療&メディカルチェック」
・指導者向けセミナー&ワークショップ
  「バレエダンサーの為のコンディショニング・プログラム」

 http://www.yagp.org/japan/2014/Miracle_Body.pdf

Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで対応出来るメニューを取り揃えております。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama

 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-12

 こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。

 この連載も12回目。1年が経つのは本当に早いものです。

 月並みですが、1日1日は大切な積み重ねです。私も少しでも皆様のお役に立てるように情報を
 発信し続けていきたいと思います。

 子どもたちは、発表会、公演も終わり、次はYAGPに向けてのお稽古ですね。

 今回は特にトゥシューズを履く女性ダンサーに多い長母指屈筋腱炎について取り上げたいと思
 います。

 同様にアキレス腱の奥に痛みが出る三角骨障害との判別が難しく、バレエ 特有の障害として
 専門家による診断と治療が必要となります。

 長母指屈筋腱炎にしても、三角骨障害にしても、基本的にどの部位の障害も原因は大きく2つに
 分けられます。

 1.オーバーワーク、使い過ぎによるもの。

 2.テクニック、身体の使い方の間違いによるもの。

 どちらが原因にせよ、ケアの方法は今までお伝えしてきたようにストレッチやアイシング、お風呂 
 に入ったり、休養、栄養をきちんととることになります。

 ストレッチは指(特に親指)をフレックスにしながら足裏の筋肉を緩めること、ボールを使ったり、
 OIL等で足の裏を緩めたりすることも有効です。

 ただし2が原因である場合、いくらケアをしても治りきらず再発しますので、身体の使い方の間違
 いを修正する必要があります。

 長母指屈筋腱炎で大事なのは、ポイントやルルベ、ターンアウトの修正です。

 1.ポイントの指が曲がって、トゥシューズを履いた時に指立ちしている。

 2.ふくらはぎを固め、アキレス腱を縮めている。

 3.膝から下を捻ってターンアウトをしている。

 上の項目のいずれかに当てはまる場合は、レッスンに入る前に身体の使い方の確認をしてくだ
 さい。

 バレエ歴が長ければ長いほど、いわゆるその悪い癖は抜けにくいものです。
 そして身体は正直なものです。

 使い方を間違えれば「それなり」の身体が出来上がります。

 ですから常に自分の身体と向き合い、1日1日を積み重ねることが大切ですね。
 さあ今日から1年後、5年後、10年後の為の身体作りをしていきましょう。

Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで対応出来るメニューを取り揃えております。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-11

こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。

先月号では熱中症のお話をしましたが、皆さん体調を崩されていませんか?
子どもたちは8月の発表会・公演に向けてお稽古を頑張っていることでしょう。

発表会や公演、コンクールのたびに子どもたちは上手になります。
高いレベルで恵まれた環境にあることを当たり前と思わず、感謝して日々のレッスンに励んでいただければと思います。

今回は、障害予防やケガの予防に欠かせないストレッチについてです。

レッスンやお稽古で疲労してくると、身体のどこかが痛くなります。
その多くは、皆さんの言う“筋(すじ)”=筋肉であったり、足首や腰、膝、股関節であったりします。

関節を構成するのは、主に骨と靭帯と筋肉です。この中で私たちが自分自身でどうにかケア出来るものは筋肉だけと言って良いでしょう。

跳んだり回ったりしてレッスンで使った筋肉は疲労します。
栄養を摂り、休養を取ることで回復する筋肉。
そして何よりも大事なのが日々のストレッチとなります。

今回は痛くなりやすい関節ごとにストレッチをする必要のある主な筋肉を上げておきます。


1.股関節のストレッチ
ハムストリング(太腿の後ろ)、大殿筋・中殿筋(お尻)、梨状筋(お尻の奥)、
大腿四頭筋(太腿の前)、内転筋(太腿の内側)

股関節のストレッチを正しく出来れば、ターンアウトやジャンプがしやすくなり、
バランスをとったり、足が上げやすくなります。


2.膝関節のストレッチ
ハムストリング(太腿の後ろ)、大腿四頭筋(太腿の前)、内転筋(太腿の内側)、
腓腹筋(ふくらはぎ)

膝関節のストレッチを正しく出来れば、膝裏が伸びやすくなりますし、プリエやジャンプの着地が柔らかく出来るようになります。


3.足関節のストレッチ
腓腹筋・ヒラメ筋(ふくらはぎ)、前脛骨筋(すねから足裏)、長母趾屈筋(足裏から親指)

足関節のストレッチを正しく出来れば、甲が出やすくなりますし、細かい足の動き、プリエやジャンプの着地が柔らかく出来るようになります。


何となくのストレッチをするのではなく、目的を持って正しくストレッチをすることで、その日のレッスンや明日のレッスンでの動きが変わってくるものです。

レッスンもストレッチもただ繰り返すだけではなく、「積み重ねること」がとても大事ですね。


Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、股関節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで対応出来るメニューを取り揃えております。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーの為の身体のケアとトレーニングについて-10

 こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。

 梅雨入りの季節、湿度も温度も高いこの時期は体調も崩しがちです。
 今回はこの蒸し暑い季節に気を付けたい熱中症についてのお話です。

 熱中症は、梅雨入り前の5月頃から発生し、梅雨明けの7月下旬から8月上旬に
 多発する傾向があります。必ずしも炎天下ではなく、室内でも多く発生します
 ので、この時期のレッスンには注意が必要です。

 熱中症は梅雨の合間の突然気温が上がった日や、梅雨明けの蒸し暑い日に
 よく起こります。この時期は身体はまだ暑さに慣れていないので熱中症が
 起こりやすいと言われています。

 体温の上昇を防ぐために、身体が上手に発汗出来るようになるには暑さへの
 慣れが必要です。暑い環境でのレッスンも3〜4日経つと、汗をかくための
 自律神経の反応が早くなり体温上昇を防ぐのが上手になってきます。

 熱中症予防には水分補給が重要です。

 ポイントは次の2つ

 1.のどが渇いたと感じる前に水分補給をする。

 のどが渇いたと感じた時には、すでに脱水状態にあるため、一度に多くの
 水分を飲んでしまうことになります。消化器官への負担も大きいので適時
 適量の水分補給をしましょう。一度にたくさん飲んでしまうとお腹が重くなり、
 痛みを感じたり、身体がだるく感じられたりすることもありますね。

 2.飲み物の糖分や塩分濃度に注意し、必要に応じて水で薄めて飲む。

 糖度が5%を超えると水分の吸収率が悪くなります。塩分を一緒にとると水分の
 吸収速度がより早くなり、脱水症状も改善されやすいです。

 正しい水分補給で熱中症を予防し、身体のコンディションをより良く保って
 蒸し暑いこの季節も楽しくレッスンしていきましょう。

 Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、
 股関節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
 メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
 コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
 対応出来るメニューを取り揃えております。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-9

 こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。
 街の緑も鮮やかで暖かい季節になり身体も動きやすいですね。

 今回は肉離れ(筋損傷)についてお話したいと思います。

 ダンサーだけでなく、多くのスポーツ選手に起きるこのケガは、適当なウォーム
 アップが出来なかった時や、寒い場所であったり、突然の激しい動きに、筋肉
 が対処出来なかった時に起こりがちです。

 ダンサーでは、その多くが足のハムストリングスや内転筋、ふくらはぎに起こり
 やすいですが、まれに腸腰筋や腹筋等にも起こります。

 肉離れの程度は、T度からV度の3段階に分けられ、損傷の程度により復帰
 までに必要なリハビリの期間が違います。軽度のものでは1週間程度、重症の
 ものでは半年以上復帰までに時間がかかってしまうものもあります。

 損傷直後はいわゆるRICE(安静、冷却、圧迫、拳上)といった処置を優先しま
 すが、炎症が治まってくれば、長期間の安静よりも早期復帰と再発予防に向け
 てリハビリを開始した方が良いと言われています。

 長期間何もしないで放っておくと、傷ついた筋肉の修復過程で骨に近い組織が
 入り込んでしまい硬直、委縮してしまう場合が多くありますし、またそうなれば
 再発する可能性も高くなってしまいます。

 肉離れは、筋肉の柔軟性の欠如、各筋力のアンバランスが原因である場合が
 多く、そのためにも日頃のストレッチによる身体の管理、チェックを行う必要が
 ありますね。

 伸びづらい、治らないと諦めていた古傷でも、適切な治療やリハビリを行えば、
 再び元の組織に戻る可能性もありますので、是非ご相談ください。


 Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、
 股関節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

 またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
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 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-8

 こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。

 ラ・プリマベーラ コンサートお疲れ様でした。
 子どもたちは次のコンクールや発表会、公演に向けて、シニアの方たちは来年
 に向けてレッスンに励んでいらっしゃることと思います。

 私自身、過去にプロとして舞台に立っていた経験があります。
 今、舞台を離れて観客席から舞台を観るたびに、観る人の心を動かすような
 表現をすることの大切さ、そして大変さを感じます。

 「居て 捨てて 語れ」

 劇団四季の演出家、浅利慶太氏の言葉です。

 その場にただ居て、自分を捨てて役に集中し、そして無心に語る。
 そうすることでそこに存在感が出てくる。

 語るを踊るに代えてください。踊りも同じです。
 存在感のある踊りでなければ観ている人の心を動かすことは出来ません。

 テクニックは出来て当たり前。音(リズム)を外さないのも当たり前。
 そのうえで役を演じ、踊る。

 役の背景を勉強し、作品(台本)を読み込む作業が絶対に必要でしょう。
 身体ではなく心のトレーニングです。

 特に子どもたちは決してコンクールがゴールじゃないはずです。
 もっともっと先を見据えて、自分がプロとして舞台に立つ姿を思い描きながら、
 その為に必要なものを理解し自分自身で積み重ねていけばきっと道は開けます。

 そして大人になっても何かしら手元に、心に、残るものがあるはずです。

 さあ、またレッスン頑張りましょうね。一歩ずつ、一歩ずつです。


 Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、股関
 節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

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 コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
 対応出来るメニューを取り揃えております。

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-7

こんにちは!Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院の福山です。

ラ・プリマベーラ コンサートまでもう少しですね。
発表会やコンクール前となると普段より踊り込みの量が増えますので、足が
つりやすくなったり、関節が痛くなったりすることがあります。

基本的に自分で出来るケアとしては、痛みや腫れがあればアイシングすること、
そして使った筋肉をしっかりと緩めること、ストレッチやゆっくりとお風呂に
入り、バランスのとれた(特にタンパク質を含んだ)食事や十分な睡眠をとる
こととなります。

加えておススメなのが、筋肉の構成要素であるアミノ酸のサプリメント。

身体を構成する成分は、60%の水分と20%のタンパク質(アミノ酸)、脂肪や
その他の成分が20%。つまり身体の5分の1がアミノ酸で作られているのです。

踊り込みで使われた筋肉は、厳密に言えば一度破壊され修復されるといった
過程を辿ります。そして修復された筋肉は以前より少し強くなります。

その修復の過程で特に必要なのがアミノ酸です。

私たちのカラダをつくる20種類のアミノ酸のうち、9種類は体内で合成できない
ため、食事等によって取り入れなければなりません。このアミノ酸は「必須アミノ
酸」と呼ばれており、不足すると体内で様々なトラブルの原因となるため、意識
して摂取する必要があります。

疲労困憊の中で踊ってしまっては故障に繋がり、レッスンをお休みしなくてはな
りません。一生懸命ストレッチしているのに最近足の疲れが抜けない。股関節
が開きにくくなっている。ポアントで立ちにくい。これが筋肉のトラブルが原因だ
と感じた方は一度試されてはいかがでしょうか?

Miracle Body(ミラクルボディ)では三角骨障害や足首まわりの痛み、股関
節、膝痛等クラシックバレエ特有の障害治療を専門的に行っています。

またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為のコンディショニング、
メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスアップのトレーニングまで、
コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや指導者の方まで
対応出来るメニューを取り揃えております。

福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-6

こんにちは!
2月1日よりスタジオミューズさん近く大阪市西区北堀江に
Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院を開院しました福山 弘です。

Miracle Bodyでは三角骨や股関節痛等、クラシックバレエ特有の障害治療を
専門的に行っております。またコンクールや発表会前の甲出しや柔軟性回復の為
のコンディショニング、メディカルチェックや障害予防からパフォーマンスupの
トレーニングまで、コンクール入賞、海外留学やバレエ団を目指す方、プロや
指導者の方まで対応出来るメニューを取り揃えております。

このメルマガでも変わらず皆様により良く踊るために必要な情報を提供していき
ますのでよろしくお願いいたします。


皆さんはインナーマッスルという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
インナーマッスルとはウェイトトレーニングやいわゆる筋トレで鍛えられる表層
の筋肉ではなく、関節や姿勢を安定させ微妙な動きのコントロールを行う身体の
奥にある筋肉の総称です。

インナーマッスルにも色々ありますが、今回は腹横筋という体幹の筋肉にフォー
カスしたいと思います。身体の深層筋であるこの筋肉は呼吸と密接に関係してい
ます。またバランスや軸、引き上げといったバレエでも特に必要とされる動きや
上半身下半身を繋ぐ重要な筋肉です。

この腹横筋の存在はどうやって感じることが出来るのか?

一番簡単な方法に腹式呼吸があります。呼吸の際にお腹を膨らませたりへこませ
たりしてみてください。

吐くときにお腹の奥の方で筋肉が動いているのが感じられるでしょうか?
それが腹横筋というインナーマッスルです。

レッスン中、身体を固めて呼吸が止まってしまっていることはありませんか?
バレエは体操とは違い音楽に合わせて動く芸術です。呼吸同様に止まることなく
いわゆる円運動が続きます。

引き上げ引き上げと言いますが、引き上げ過ぎては腹横筋の上に繋がる横隔膜
という呼吸に関わる筋肉が上がったままになり呼吸が浅くなってしまいます。
お腹の感覚がなくなれば上半身と下半身が連動せず分離して足元がおろそかに
なります。

地に足の着かない踊りには魅力がないですね。

身体を引き上げるには、この腹横筋を上にも下にも引っ張りながら、まさしく床を
踏みながらお腹を引き上げる感覚が大切なのだと私は考えています。

固めずに自由自在に呼吸と動きを操れる身体。

この腹横筋を鍛えるにはある一定のトレーニングが必要です。

腹横筋を意識的にも無意識にでもコントロールして使い呼吸と動きを操ることが
出来たならば、あなたの踊りは音楽の力を得て表現力を増し、観る人を魅了する
ことでしょう。

福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-5

あけましておめでとうございます!福山弘です。
今年も楽しんでバレエを続けていただくために、皆様のお役にたてるような
情報を提供していきたいと思います。

一昨年に引き続き、昨年もYAGP日本予選でコンクールの出場者の治療を
行いました。治療と同時に簡単なメディカルチェックを行いましたが、コンクー
ルの上位に入賞した子どもたちを含め、多くの子どもたちに足の変形や傷害
が見られました。

外反母趾、偏平足、胼胝(たこ)、爪下血腫(爪の変色)・・・

傷害としては、股関節痛、膝痛、足関節捻挫、ハムストリングやふくらはぎ
の肉離れ、三角骨障害、長母趾屈筋腱炎、アキレス腱炎、坐骨神経痛・・・
これら変形にせよ、傷害にせよ、その原因の多くは使い過ぎか使い方の間
違いにあります。

コンクール期間中はある程度仕方がありませんが、使い過ぎの子どもたち
には、休養や栄養の取り方、マッサージや鍼等の治療、そして自分でも身体
のチェックを兼ねながらセルフマッサージやストレッチをする習慣(特に
レッスン後)を身に付けていく必要性をお話しさせていただきました。

使い方に問題がある子どもたち、なかでもターンアウトを股関節ではなく
無理に足先で捻っていたり、ポイントを作る際にふくらはぎを固め過ぎたり、
足の指が丸まってしまっている子どもたちには、その問題の指摘、修正の
仕方をアドバイスさせていただきました。

ケガの有無、筋肉の付き方、骨の並び・・・週に何度もレッスンをする子ども
たちの足は、その使い方を雄弁に物語ります。

子どもたちだけではありません、今日明日のレッスンが、5年後、10年後の
あなたの身体を、足を作るのです。是非、今日のレッスン終了後に自分の
身体の声を聞いてあげて下さい。

福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-4

こんにちは!福山弘です。

12月に入りました。寒い季節はなかなか暖まらず身体の動きにくさを感じる方も
多いことでしょう。レッスン前のウォームアップやストレッチはもちろん、
レッスン後のクールダウンとストレッチは十分に行い、ケガを予防し、翌日に
疲れを残さないように心掛けましょう。

今回はレッスン後のリカバリー(身体の疲労からの回復)の仕方について、
お話ししたいと思います。

@レッスン後
身体を動かせば筋肉は傷つきます。その回復過程で起きる痛みがいわゆる
筋肉痛というものです。上手に回復させさえすれば傷ついた筋肉はさらに強く
なります。

レッスンでダメージを受けた身体をすみやかに回復させるための栄養補給を
行ってください。特にレッスン後、30分以内は、「リカバリーのゴールデンタイム」
と呼ばれ、このタイミングにタンパク質やエネルギーをすみやかに補給すること
で、回復をしっかりとサポートしてくれます。「ゴールデンタイム」を意識して
エネルギーの補給を行えば翌日の身体の疲れ感が全然違いますので、是非試して
みてください。

長時間、もしくは夜遅くまでレッスンを行った直後は、胃腸も疲れているので、
固形の食べ物を食べるのは難しい方もいるでしょう。そんな時は空腹感も解消
しやすいゼリータイプのサプリメントがオススメです。

A帰宅〜就寝
たくさん動いてレッスンした身体には、栄養バランスの整った美味しい食事と
たっぷりの睡眠をプレゼントしましょう。長めの入浴で身体を温めることも大切
です。筋温が高まっているお風呂上がりにストレッチをしておくと、翌日以降の
筋肉疲労を和らげる効果が期待できます。また、就寝の前に、アミノ酸のサプ
リメントを補給しておくと、疲労回復をさらにサポートしてくれます。

バレエに故障やケガはつきものです。でも、心掛け一つで防げるものも多く
ありますよ。自分の身体のことを知ることは、上手に踊る近道となるはずです。

福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-3

こんにちは!福山弘です。

11月20日からのユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)に向けて頑張って
いる子どもたちも多いことでしょう。もちろんバレエをする子どもたちにとって
コンクールがすべてではありませんが、高い目標を掲げてそれに挑戦しよう
とする気持ちは必ず今後の人生の糧となるに違いありません。

子どもたちは、とかく回ることやジャンプをすることに囚われがちですが、
技術だけでなく、音楽や振りの中にある感情を読み取って表現することの
出来るプロのダンサーを早い時期から目指して頂きたいと思います。

さて本題です。先月は「外反母趾」について書きましたが、今日はそのケア
と予防のためのトレーニングの仕方について簡単に解説したいと思います。

外反母趾の人は、親指が大変動かしづらい状態になっていると思います。
原因としては、変形により関節自体が硬くなっていることと、親指に繋がる
筋肉が硬くなっていることが挙げられます。ですから踊っている最中も足の
指の中でも一番強い働きを持つ親指をコントロールすることが出来ません。
コントロールが出来ないので使えない、使わない、そしてまた動きづらくなる
という負の連鎖が始まります。
改善方法として、まずは親指のストレッチをすること。
股関節のストレッチは皆さんよくしていると思いますが、この指のストレッチ
もよくするようにしてください。目安として親指でフレックスとポイントの形を
90°くらい出来るようになれば、関節や筋肉の硬さは改善されていきます。

次に足の指でじゃんけんをしてください。手の指と同じように器用に動かす
ことが出来ますか?身体のほとんどの部分は本来コントロール出来るよう
筋肉が備わっています。もし足の指が動かなくなっているならそれは進化
ではなく退化の証です(笑)。
前回もお話ししましたが、バレエにおけるケガの多くは突発的なものよりも、
使い過ぎか、使い方の間違いである場合がほとんどです。毎日のレッスン
の積み重ねは、良くも悪くも身体にストレートに影響を与えますので、先生
方の注意をしっかりと聞いて、きちんと正しく身体を動かせるようにして
いきましょう。

福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための身体のケアとトレーニングについて-2

こんにちは!福山弘です。
先月からメルマガでの連載を始めさせていただいております。

10月は運動会や文化祭のシーズンで、スポーツの秋、芸術の秋とも
言いますね。子どもたちは、レッスンに忙しい毎日でしょうが、是非
いろんなことに興味を持って挑戦してください。

バレエは体操とは違い、音楽と物語を身体で表現する芸術です。
プロを目指す子どもたちは、観る人の心を動かせるダンサーになるためにも、
いろんな分野の人やものに触れ合う機会をもっていただきたいと思います。

さて本題です。先月は足の変形についてのお話しをさせていただきましたが、
バレエにおける足の変形の代表的なものに「外反母趾」があります。
親指が小指側に曲がるあれですね。

バレエにおけるケガの多くは突発的なものよりも、使い過ぎか、使い方の
間違いである場合がほとんどです。毎日のレッスンの積み重ねは、良くも
悪くも身体にストレートに影響を与えますので、先生方の注意をしっかりと
聞いて、きちんと正しく身体を動かせるようにしていきましょう。

外反母趾は、曲がっていても痛い人、痛くない人がいますが、いずれにせよ
この変形の多くは、使い方の間違いを原因とするものです。

バレエ特有の身体の使い方であるターンアウトを股関節ではなく膝から下、
特に足先で捻ってしまう人は足の内側のアーチを潰してしか立てませんので、
その影響が足の変形として表れます。
なかなか自分の足をマジマジと見る機会もないですが、皆さんの足の形は
どうでしょうか?親指のフレックスがしにくくないですか?
見た目としてももちろん大事ですが、股関節での正しいターンアウトを身に
つけることは、多くのケガの要因を取り除きます。
何よりもまずバレエはターンアウトです。

福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 
◆【連載】ダンサーのための怪我のケアとトレーニングについて-1

 こんにちは!福山弘です。
 今月からメルマガでの連載を始めさせていただきます。

 昨年来からのミューズさんとのお付き合いで、YAGP2012日本予選会場では
 「バレエ障害&個別カウンセリング」という治療ブースと指導者向けの障害予防の
 セミナーを行わせていただきました。

 バレエ経験のある治療者として、日々ダンサーさんの身体と向き合い、
 怪我のケアに障害再発予防のトレーニングにと奔走しています。
 これからはこのメルマガでも皆さまのお役に立てるような情報を発信していきたいと
 考えています。
 
 先月のワガノワ・バレエ学校 コワリョーワ先生の10年前のインタビュー記事で、
 「小さいころからかなり難しいことをしてしまうと足の形が変わってしまい、正しい形に
 戻すことが大変な場合がある」というお話が出ていましたが、私も治療者の立場から
 これらを未然に防ぐことが出来ないかと思い試行錯誤してきました。

 今回はそんな試みとして、ソウダバレエスクールの先生方のご協力を得て、
 今月からスクール生対象にターンアウトやポイントを構成する関節の可動域評価を
 させていただいております。
 自分の股関節に見合わない無理なターンアウトをしていないか、しっかり足の裏の
 筋肉を使ってポイントが出来ているかなどを科学的に判断してチェックしています。

 怪我をしない身体は、上手に踊れる身体という信念のもとに、怪我で苦しむことが
 ないように楽しみながらバレエを続けていただきたいというのが私の願いです。
 
 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 

 福山 弘 Hiroshi Fukuyama
 【プロフィール
 筑波大学体育専門学群卒業
 大学在学中に劇団四季に入団。
 退団後、国家資格:鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師の免許を取得。
 西武ライオンズ、オリンピック代表選手等のメディカルトレーナーとしてチーム
 に帯同。ユースアメリカグランプリ日本予選会場でコンクール出場者の治療と
 指導者向けの障害予防のセミナーを行う。

 Miracle Body 鍼灸スポーツマッサージ治療院
 大阪市西区北堀江2−3−26 レキシントンスクエア北堀江
 http://miracle-b.com TEL:06-6534-7577 
 MAIL:info@miracle-b.com